モミジの育て方や剪定方法は?

モミジの育て方や剪定方法について紹介します。秋になり、真っ赤に紅葉する木といえば『モミジ』を思い浮かべる人も多いのではないかと思います。紅葉したモミジはとてもきれいで、心も癒やされます。

そんなモミジを自宅で楽しむことが出来たら素敵ですよね。実は、モミジを鉢植えでしかも自宅で育てることが出来るんです。

 

モミジの育て方

モミジの植え付け時期と方法は?

モミジを鉢植えで育てる場合、苗からの植え付けとなります。苗を植えるのに適した時期としては、落葉時期にあたる10月下旬~11月もしくは2月~3月です。

休眠期にあたるこの時期に苗の植え付けや植え替え(下で詳しく説明します)を行うことで、モミジへのダメージが少なくてすみます。モミジは、水はけが良く肥沃な土を好みます。

 

鉢植えで用いる用土は、ホームセンターや園芸店で販売されている草花用の培養土を使うといいでしょう。では、苗の植え付けの手順を紹介します。

  1. 苗よりも1~2回り大きな鉢を用意し、そこに用意した用土を3/1ほど入れる。
  2. モミジの苗をポットから出し、根鉢を軽く崩した後、傷んだり腐ったりしている根っこを園芸用のハサミなどで切り落とす。
  3. 根っこの整理が終わったら、鉢に苗を入れ、余った用土を鉢の縁から3cmほど下になるまで足す。
  4. 土を入れ終わったら、土が根っこの間までしっかり入るように軽く苗を揺する。この時、土が下がるようであれば、もう一度土を足してくださいね。
  5. 土を入れ終わったら、鉢底から流れ出すまで水をたっぷり与えて完了です。

 

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モミジの管理場所は?

モミジは日の光が好きで、日当たりの良い場所を好みますが、乾燥や直射日光に弱い性質があるので、時期によってモミジにとって快適な場所に鉢植えを移動させるか、それが大変であれば、1日のうちで数時間だけ日が当たる半日陰の場所に置いて育てるといいでしょう。

ただ、半日陰のような日当たりのあまり良くない場所では、紅葉シーズンになった時の色付きや葉っぱの茂り方が弱くなることがありますが、枯れずに生長はしてくれます。

時期ごとに鉢植えを移動する場合、春と秋には、直射日光が当たらない明るい日陰、夏には日陰、冬は冷気にさらされない場所に移動させると良いでしょう。

 

 

水やり

モミジは本来山間の川の近くで木漏れ日を浴びながら自生していることが多く、ジメジメした環境を好みます。そのため、乾燥には弱い性質があるため水切れには要注意で、鉢植えの土が乾ききる前に水やりするようにしましょう。

水やりのタイミングは季節によって多少違います。春と秋には1日1回、夏には朝夕2回、冬は、休眠期に入り水分をそれほど必要としないため、土が乾燥し始めたタイミングで水やりをしてください。

 

また、モミジが水切れを起こすと葉っぱが縮れて茶色くなります。そうなると、もとには戻らず、秋になっても紅葉することもありません。特に夏場は気温が高く、水分の蒸発も早くなってしまうので、乾燥を防ぐために朝夕の水やりの時に、葉っぱにも水をかけるようにしてください。

ちなみに、水切れによって茶色くなってしまった葉っぱは、夏の間に摘み取っておくと、9月以降に新しい葉っぱが生えるため、秋の紅葉の時期には間に合いますよ。

 

 

肥料

モミジは落葉樹なので、冬には落葉して春先に新たに新芽を生やします。この時期のモミジはたくさんの栄養を必要とするため、肥料で栄養を補充することで、生育が良くなります。

肥料をやるタイミングとしては、寒さが和らぎ暖かくなってきた3月~4月上旬頃で、リン酸とカリウムが多く含まれた固形の化成肥料を株元に置きましょう。

また、モミジを大きく育てたい人は、4月~7月と9月からモミジが紅葉するまでの間、月に1回のペースで春先に与えた肥料と同じ肥料を株元に置くといいでしょう。ただしその場合は、紅葉が始まったら、その時鉢の中に残っている肥料を除去してくださいね。

 

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植え替えの時期と方法は?

食物を鉢植えで育てた場合、ぐんぐんと成長した根っこが鉢の中いっぱいになって、水分を吸収できなくなり、根詰まりという症状を起こしてしまいます。そうなると、その植物は、腐ったり枯れたりしてしまうので、定期的に鉢の大きさと土を変える必要があります。

モミジの場合は、2~3年に1回もしくは鉢底から根っこが見え始めたタイミングで、一回り大きい鉢に植え替えてください。植え替えに適した時期や手順は、苗の植え付け(1項)と同じです。

 

 

剪定の時期と方法は?

モミジはもともとの樹形が美しく観賞価値が高いため、それほど剪定を必要としませんが、大きくなりすぎると鉢植えでは収まりきらなくなるので、様子を見ながら必要なら落葉している間(11月~1月ごろ)に剪定をしてください。

この時期は休眠期で枝を切っても植物への負担が少ないことと、落葉しているため、枝が見えやすいので、剪定しやすいと思います。切り落とす枝としては、伸びすぎている枝やひょろりと細長く弱々しい枝、枝同士が重なって混み合っている枝を中心に切り落としてください。

また、モミジは花を楽しむ植物でなないので、剪定の時花芽を気にしたくていいので、剪定に慣れた頃に、自分好みの樹形に枝を剪定してみてもいいと思います。

 

 

モミジの気をつけたい病気と害虫は?

食物を育てていると、時には、病気にかかったり害虫に襲われたりしてしまいます。特にベランダなどの戸外で育てていると、そのリスクはぐっと高まります。ここからは、モミジに発生しやすい病害虫と対処法について紹介します。

 

病気

●首垂細菌病(くびたれさいきんびょう)

4月~5月に新しく伸びたばかりの若い枝や葉っぱに発症しやすい病気で、枝先から黒い病斑が出て、次第に葉っぱが枯れていきます。ただ、気温が上がるとともにこの症状も治まってくるので、特に特別な耐暑は必要ありません。

 

●うどんこ病

葉っぱにうどんの粉をまぶしたように白いカビが葉っぱに付着する病気で、対処が遅れると、一気に植物全体に広がり、翌年からも影響を与えてしまいます。

うどんこ病への対処としては、この病気は水に弱いので、まずは生えている葉っぱ全体に水を吹きかけ、症状が出ている葉っぱはすべて切り落とし、袋などに入れ、焼却処分するか可燃ごみとして処分してください。

また、木酢液を30~50倍に薄めたものや、800倍に薄めた重曹の水溶液を葉っぱに直接散布することで対処できます。

 

●黒紋病(こくもんびょう)

発症初期は、葉っぱに黄緑色の病斑が現れ、その後、黒くてポツポツとした隆起が葉っぱの表面にできます。

対処法としては、病気に侵された葉っぱはすでに落葉したものも含めて、全て取り除き袋などに入れて可燃ごみとして捨てるか焼却処分してください。また、ダイセン・ベンレート水溶液を樹木に散布することで対処できます。

 

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害虫

害虫に関しては、戸外で育てると様々な昆虫や虫が害虫となります。例えば、普段はきれいな蝶々ですら、その幼虫は、葉っぱを食べつくす害虫となってしまいます。ですから、モミジをこまめにチェックして、葉っぱや枝に虫を発見した時は、こまめに取り除きましょう。

とはいえ、モミジが最も被害に遭いやすい害虫もいます。それが「アブラムシ」と「ゴマダラカミキリムシ」です。

 

●アブラムシ

枝や幹、新芽に寄生してモミジが吸い上げた養分を吸汁します。そのため、植物の生育が悪くなります。アブラムシは春先に多く発生する害虫で、アブラムシが寄生すると、おしりから甘い汁(吸汁して余分な汁をお尻から出します)を出すため、それを求めてアリが群がります。

もし、モミジにアリが群がっていたら、アブラムシの発生を疑いましょう。アブラムシの発生を放っておくと、爆発的に増えるので、見つけ次第有効な殺虫剤で駆除してください。

 

●ゴマダラカミキリムシ

カミキリムシは、枝の中に卵を生み、それが孵化すると、幼虫が枝の中を食い荒らすため、木が枯れてしまいます。

カミキリムシは夜に卵を産み付けるので、夜に成虫がいないかチェックし見つけ次第捕獲するか、卵を産み付けられないように株元から50cmくらい上までテープを巻いて予防しましょう。

 

 

まとめ

今回は、モミジを鉢植えで育てる方法を紹介しましたが、いかがでしたか?秋になって色づくモミジを見ていると、とても癒やされますよね。モミジは鉢植えだけでなく、盆栽としても楽しむことが出来ます。

しかも、それほど育てる手間もかからないので、今年は自分が育てたモミジで紅葉狩りを楽しんでみてはいかがでしょう。

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