観葉植物ピレアの枯れない元気な育て方、種類について紹介します。
観葉植物ピレアの種類
イラクサ科ピレア属のピレアの仲間は400種ほどあり、世界中に分布していますがとくに熱帯や亜熱帯の地域に多く自生する植物です。日本にも数種類自生しています。
種類によって葉の形状が異なりますがどれも個性的で主役級の存在感があり、どれも小型種で高さが出ないので卓上やカウンター上、大型種の下草など引き立て役としても重宝されています。品種ごとに特徴をご紹介します。
アサバソウ(ピレア・カディエレイ)
出典:peaの植物図鑑
原生地:ベトナム
草丈15~30センチになる多年草で葉、茎ともに多汁質です。葉は光沢があり緑色に銀白_色の斑が入ります。(別名アルミニウムプランツ)
よく一般的にピレアと呼ばれるものはこの種が代表的なものになります。よく分岐して株もボリュームが_でますし、繁殖力も強く茎を水に挿しておくだけで容易に発根します。
ピレア・ミクロフィラ
出典:南国の隅っこ
原生地:南米
地面を這うように成長する匍匐(ほふく)性で葉とゆうよりは苔のような質感の葉が茂る個性的な品種です。
ピレア・グラウカ
出典: *tree tree*
ちいさな3mmほどの丸い葉を無数につける匍匐性のピレアの仲間です。カディエレイなどに比べると葉はかなり小さく形状も異なりますが耐陰性もあり可愛らしい葉姿から近頃人気の品種です。
ピレア・ムーンバレー
出典: *tree tree*
明るめのグリーンの葉に茶褐色の葉脈がはしり、表面はちりめん状に凹凸がある美しい品種です。
ピレア・ヌムラリフォリア(クリーピングチャーリー)
原生地:西インド諸島、パナマ~南アメリカ
匍匐性の多年草でツルが鉢をつつむように成長するため釣り鉢に適した品種です。
ピレア・ペペロミオイデス
出典:moki product
ピレアの中でもこちらは一風かわった種類です。ペペロミアのような丸い葉を持ち多肉質でありながらピレア属とゆう不思議な植物です。大変希少な種ですがとても人気があり、インターネット上でも高値で取引され販売されるとすぐに売り切れてしまいます。
観葉植物ピレアの育て方
日光・温度・置く場所
ピレアは強光を苦手とします。一年をとおして明るめの半日陰の場所で管理すると良いです。屋外に出すときもある程度遮光し、直射日光のみならず日差しをさけたほうが葉のツヤもよくなります。
耐寒温度は5度前後と比較的寒さには強いですが 美しい葉姿を保つには気温が10度を下回るようになってきたら暖かい場所に移動したほうが安心です。
水やり
5月~9月は基本的に土が乾いたらたっぷりと水をやります。なかなか土が乾かないときは葉水(葉水とは、葉から少し離して霧吹きで水を吹きかけ葉から水分を吸収させること。)をして風通しの良い場所に置き、土への水やりを控えて様子をみます。
真夏も暑さで蒸れやすいので土への水やりを控えます。葉がポロポロと取れる場合、土へ水をやりすぎて根腐れを起こしている可能性が高いです。冬も徐々に水やり回数を減らし暖房などで乾燥した室内は葉水で水分を補います。冬は水やりを控えることによって耐寒性もアップします。
土
市販の観葉植物ようの土か、配合する場合は赤玉土5・腐葉土4・ピートモス1程度混ぜ合わせます。
肥料
5月~9月の間、月に1、2回薄めた液肥を与えます。
植え替え・株分け
ピレアは生育が旺盛なものになると細かい根がびっしりと鉢中がいっぱいになり酸素が行き渡らなくなります。水はけもわるくなりますので2年に一回程度植え替えをします。
春しっかりと暖かくなった5月から梅雨時期までに行うとよいです。古い土と根の1/3程度取り除き新しい土でひとまわり大きな鉢に植え替えます。そのとき、根を手でほぐしわけて増やすこともできます。
株分けといって容易に株を増やすことができ、その後の健康促進にもなります。植え替え、株分けをした後は水をやり、しばらく風通しのよい半日陰の場所で根が定着するまで様子をみます。
増やし方(挿し木)
天芽から10センチほど、2~3節ほどの長さで切り、挿し穂とします。浅い容器に小粒の赤玉土を敷き詰め、そこに挿し穂を挿し、半日陰の場所で時々霧吹きなどで水をやりながら様子をみます。
2~3週間後、しっかりと発根したら鉢に植え付けます。(鉢上げ)こちらも十分に気温が上がった5月頃か酷暑がやわらいできた9月頃に行うと発根がしやすいです。
害虫
まれにカイガラムシが発生することがあります。風通しが良くない場所で管理しますと発生しやすく、ベタベタした蜜状の排泄物をします。白い綿がついているものはコナカイガラムシです。
葉が密集しやすいピレアは枯れた古い葉をこまめに取り除き、風通しを確保して葉水で乾燥を防ぐことによって発生を予防することができます。ついてしまったときはやさしく水で洗い流しましょう。
仕立て方
ほとんどのピレアが成長すると横に分岐しながら増え、鉢を沿うようにして下がるので釣り鉢でハンギング仕立てにすることが適しています。吊り下げなくてもツル性植物のようにそこまで茎が長く垂れ下がるものではないので鉢植えにして上から葉を鑑賞することもおすすめです。
また、寄せ植えにも適しています。同じピレア属の仲間なら水分の吸収量や必要な光量が同じなので2種類以上植えると目にも鮮やかですし、フィットニアなどの似たような植物と植えてもよいでしょう。
大きな植木の土隠しやグランドカバーに用いられることもあり洋風な雰囲気をより高めてくれます。
ハイドロカルチャー(水耕栽培)
ピレアは茎を水に挿しておくだけで発根します。ハイドロボールをガラスベースに敷き詰め、そこに苗を挿して水耕栽培を楽しむことができます。
ハイドロボールは無数の気孔があり吸水性に優れていますので少量の水で清潔に保つことができて土を使わないのでオフィスのデスクの上や卓上にグリーンが欲しいときにおすすめです。しかし、土に植えたときほどの旺盛な成長は期待できませんのであくまでも鑑賞用になります。
まとめ
ピレアはその個性的な葉から観葉植物として数多くの品種が出回るようになりました。小型の葉が愛らしく、水耕栽培にも適していることなどから最近ではガラスの容器に入れて植物を鑑賞するテラリウムとしても用途の幅が広がっています。
見た目にも鮮やかなピレアがひと鉢手に入ったら色々な栽培方法で楽しんでみてはいかがでしょうか。