苔玉と苔テラリウムの作り方と育て方

最近、ブームとなっている苔玉や苔テラリウム。見ているだけでも、なんだか癒やされますよね。苔玉やテラリウムが、自分好みに作れるとしたらとても素敵なことだとは思いませんか?今流行りの苔玉と苔テラリウムの作り方を紹介します。

 

苔玉や苔テラリウムとは?

苔玉というのは、字のごとく苔の玉のことで、自分の好みの植物の根っこをケト土などの用土で、球状に包んで、その周りに苔を貼り付け、糸で固定したものです。丈夫に育てるには、水やりと置き場所がポイントとなります。

苔テラリウムは、ガラスの容器や透明なコップなどに土を敷いて、その上に好みの苔や植物、ミニチュアのフィギアなどを置いたもので、その中の完成された世界観を楽しむことができます。

 

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苔玉の作り方

必要な物

  • 好みの苔
  • 好みのミニ観葉植物(アイビーやプテリスなど)
  • 用土(苔玉用のブレンド済みの用土が便利です)
  • 山野草の土
  • 糸(テグス糸や綿100%の糸がオススメです)
  • 小さめのシャベル又は大きめスプーン
  • トレイ
  • ビニール手袋

 

 

土を作る

ケト土と赤玉土を7:3の割合でトレイの中に入れ混ぜます。混ざったら水を少しずつ加えながら耳たぶくらいの軟らかさまでこねて、好みの大きさで丸めます。

※苔玉のキッドの場合は、用土を混ぜる工程はいりません。

用土の外側は、苔で覆うので、イメージする苔玉の大きさで丸めると、苔を貼った時大きくなってしまいます。ですから、用土はイメージする苔玉の大きさより一回り小さく作りってください。

 

 

苔玉に植える植物の準備をする

苔玉に植える植物は、水に少し浸して軽く土を落としておく。ただし、無理に全部の土を落とす必要はありません。また、伸び過ぎたり傷んだりしている葉っぱや根っこは、短くカットしておきましょう。

丸めた土の中央を凹ませお椀型にし、その中に山野草の土を入れます。その後、準備した植物を入れ、形を整えます。この時、丸くしなくても、自分の好きな形にしてOKです。

 

 

苔を貼る

植物を植え形を整えた後は、いよいよ苔を貼っていきます。苔を貼りやすいように、水で湿らせ、団子にした土が見えなくなるまでつけていきます。

それだけでは、苔はすぐに剥がれてくるので、つけ終わったら苔が剥がれないように、グルグルと周りに巻きつけ、最後に糸を結んで固定します。

 

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水に浸した後、飾って完成

苔を糸で固定したら、5分間ほど水に浸します。水が染み込んだら、しっかりと水を切り、3日間ほど風が当たらず、温度変化の少ない室内などで管理して下さい。その後は、好きな場所に置いたり、吊り下げたりして飾り、苔玉を楽しんで下さい。

 

 

苔テラリウムの作り方

必要な物

  • 好みの苔
  • ガラス容器(蓋付きのもの)
  • 用土(土や石)
  • 乾燥ミズゴケ(濾過材として使用します)
  • シャベル又はスプーン
  • ピンセット
  • 割り箸又は裏が丸くなった編み棒
  • 綿棒
  • あればジオラマなどのフィギア

※土は、基本配合として『ケト土:赤玉土=7:3』です。そこにくん炭を少量(握りこぶし1個分の土量で、小さじ1程度)混ぜると、苔が鮮やかな緑色になります。

 

 

苔テラリウムを作る前に

どんなテラリウムにするかイメージを決める

先ずは、どのようなテラリウムにしたいのか、苔以外の植物やジオラマを使うのかなどを決めましょう。そうすることで、どのようなものや苔を用意すると良いか、決めやすくなります。

ただ、先に苔を採取して、それを見てから、どのような苔テラリウムにするかイメージしてもいいと思います。

 

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苔の下準備をする

山などで苔を自分で採取する場合、テラリウムで使用する前に、ビニール袋などに入れ、密閉して、直射日光の当たらない場所で24時間置きましょう。そうすることで、苔に潜んでいた虫が、這い出してきます。

 

 

苔を洗う

24時間置いたら、苔を洗います。水を張ったバケツなどに、苔を入れ、先ず、肉眼で見付けられる虫や虫の卵を、全て取り除きます。その後、丁寧に容器の水で洗い、最後に流水で表面を荒い流します。ここまで準備が整ったら、いよいよ苔テラリウムを作っていきます。

 

 

石を敷く

準備した容器の一番下に石を敷いていきます。これは、土台の役割の他に、排水と通気を良くする役割もあります。この時、敷いた石の上に「くん炭」を少し撒くと、苔特有の土臭さが無くなるので、もし、その匂いが嫌な人は、くん炭を撒いておきましょう。

苔テラリウムは、容器いっぱいまで苔などを入れてしまうと、空気の循環が悪くなり生育環境を悪くしてしまいます。

 

そのためボトルの半分から1/3の空間を残しておく必要があります。それを意識して苔の高さを決め、苔の高さをイメージしながら石の量を決めましょう。1つの目安として、手のひらサイズの容器であれば、1~1.5cmの高さくらいがいい量だと思います。

また、イメージする苔の高さの位置に、マスキングテープなどを貼ると、よりイメージしやすく、作業がやりやすいかもしれません。

 

 

ミズゴケを敷く

水で濡らしてギュッと絞ったミズゴケをほぐして、ピンセットで薄く石の上に敷き詰めます。ミズゴケを石の上に入れることで、石の間に土が落ちるのを防ぐことが出来ます。

 

 

土を配合する

苔に使う土を配合します。基本は『ケト土7:赤玉土3』です。苔が好む排水性と保水性を兼ね備えた土壌は、この配分で十分それを満たしています。しかし、好みによって他の土を混ぜでも構いません。その時は、配分を調節してくださいね。

また、くん炭を加えることで、苔が鮮やかな緑色になるので、それを加えてもいいです。この時の土の配分は変えなくても大丈夫です。

 

 

土を練る

用意した土を、水を少しずつ加えながら、耳たぶくらいの硬さになるまで練ります。目安としては、ギュッと握った時、崩れずにその形をキープできるくらいです。それくらいまで練ることが出来たらOKです。

 

 

容器に土を入れる

苔テラリウムの容器に練った土を容器の中央に入れます。割り箸や編み棒の裏で、土をならすので、最初に土を入れる時は、中央に小高く積み上げるように入れてください。最初は高低差は作りません。

入れた土を割り箸などで、便の隅々まで平らにならしたら、次に、高低差を作りたい場合は、必要な場所にさらに土を持って、割り箸などでなじませます。

 

 

苔を入れる

自分のイメージする苔テラリウムに合うように苔を入れていきます。手で入れてもいいですが、ピンセットで苔を入れていくと、思った場所に苔を入れやすくなります。

厚みがある苔の場合、置き場所によっては、ハサミでカットして厚みを調節して下さい。また、苔をひっくり返した時、茶色に変色している部分もカットしておくといいでしょう。苔を入れ終えたら、周りについた土を綿棒で取りましょう。

 

 

ジオラマや植物を入れる

もし、イメージする苔テラリウムにジオラマや植物がある場合、最後にそれらをイメージする場所に差し込んで蓋を締めたら完了です。

 

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苔玉と苔テラリウムの育て方

最後に、苔玉と苔テラリウムの管理方法を紹介します。苔玉が枯れてしまう場合、その一番の原因は、水不足によるものです。苔玉を持った時、軽く感じたら、水不足のサインです。

バケツなどの容器に水を溜め、その中に苔玉を入れます。5分ほど苔玉を沈めたままにしておき、苔玉から気泡が出なくなったら、水から出して下さい。苔が完全に乾燥してしまうと、水をはじいて中まで浸透しにくくなります。

 

苔が乾いていたら、霧吹きなどで水を吹きかけて、完全に乾燥しないようにしてください。苔玉の置き場としては、明るい日陰や半日陰で風通しの良い場所に置きましょう。

苔テラリウムの管理方法は、直射日光の当たらない日陰~半日陰の場所に置き、1週間に1~2回瓶の蓋を開けて、息を吹きかけてください。そうすることで、ビンの中の空気が循環します。

 

水やりは、ビンの蓋を空けた時、瑞々しさが足りないようなら、霧吹きなどで水を吹きかけましょう。しかし、水を与えた時は、半日ほどビンの蓋を空けたままにして下さい。すぐに締めてしまうと、カビが発生することがあります。

また、苔は高熱と蒸れが苦手なため、夏場など厚いといに水やりする時は、涼しい場所や涼しい時間帯に水やりをして蒸れないように気をつけてくださいね。

苔の種類|観葉植物としての育て方、特徴は?

 

まとめ

今回は、苔玉と苔テラリウムの作り方を紹介しました。世界でたったひとつの、自分で作った苔玉や苔テラリウムを飾って、癒やされてみてはいかがでしょうか?