初心者向けのバラのおすすめの種類は?

「家庭でバラを育てる」憧れますよね。でもバラって難しそうだし、そもそも品種が多すぎて、なにを基準に決めていいのかわかりません。今回は、初めてバラを育てる人におすすめの品種や選び方について紹介します。

 

初心者向けのバラ(薔薇)の品種を選ぶの基準は?

とにかくバラにはたくさんの品種がありますから、その中から1つ絞って品種を選ぶとなると、特に初めてバラを育てる人にとっては、どうしていいのかわからなくなると思います。そこで、品種を選ぶ時に基準を4つ紹介します。

 

育てやすさ

初めてバラを育てる人にとって、一番注目すべき点です。ただ、一概に育てやすさといってもいろいろあると思いますが、バラにとっての育てやすさは「耐病性」と「強健さ」です。

 

《耐病性》

バラを育てていく上で、一番注意しなければいけないのが「病気」です。バラの2大病と言われている『黒星病』や『うどんこ病』の他にも、様々な病気に気をつけなければいけません。それほどバラは病気にかかりやすい植物でもあるのです。

ただ、品種によって病気に耐える力(耐病性)が強いものもあり、耐病性が強い品種ほど初心者向けの品種で、初めてバラを育てる場合、この耐病性が最もチェックすべきポイントです。

 

耐病性が強い品種は、病気にならないように散布する薬剤の回数が、他のバラよりも少なくてよかったり、品種によっては、薬剤の散布自体しなくてよかったりします。

薬を撒くだけなら・・・。と感じるかもしれませんが、薬剤を撒く時は、適切なタイミングで、隅々まで行き届くようにしなければいけないので、結構手間のかかる作業で、しかも、使用する薬剤について、様々な知識が必要となってくるため、耐病性が強いということは、バラを育てる場合、大きなメリットとなります。

 

《強健さ》

バラを初めて育てる場合、バラが強健であることも育てやすさの条件に入ってきます。バラにおいて「強健=初心者でも育てやすい」といっても過言ではないでしょう。

ただ、強健な品種だからといって耐病性があるというわけではありません。バラにおいて強健というのは、病気には掛かる可能性があるけど、たとえ「病気にかかっても生長していく」ということで、病気に対する耐性は、他のバラと変わらないことも多いです。

 

ですので、強健な品種を育てる場合、その近くで病気に弱い品種や他の植物を育てていると、強健なバラが病気にかかってしまった場合、それは丈夫に育っても周りの植物に病気をうつしてしまうこともあります。

強健なバラ1株だけを育てる場合は、強健さを重視して選んでも大丈夫ですが、他の植物と一緒に育てる場合は、強健さだけを重視して品種を選ぶことは、あまりおすすめできません。

 

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樹形を考える

初めてバラを育てる時、どうしても花の色だったり香りなどに意識が向きがちですが、それらよりも先に樹形を選ぶことのほうが重要です。

というのもバラには、『木立ち性(ブッシュ)』、『ツル性』、『半つる性(シュラブ)』の3つの樹形があり、どのような場所で育てるかによって、育てるバラの樹形が大きく影響してくるので、どのような樹形の品種を選ぶかも、大きなチェックポイントとなるのです。

 

木立ち性(きだちせい)のバラというのは、自立して育つため、そばに支柱やネットを立て、それらに誘引する作業を必要としません。

木立ち性の中にも、まっすぐ上に向かって育つ直立タイプや横に枝を広げて育つ横張りタイプがあります。どちらにしても、枝が太く枝先がしっかりと上を向いて育ち、樹高はだいたい1m~2mを限度に上に真っすぐ伸びていく特徴があります。

 

ツル性のバラは、クライミング樹形といって枝元からまっすぐ立ち上がり、硬くて太い枝は、枝先を長く伸ばす性質があります。自立して育つことが難しいため、支柱やネットを立てたり、そばにある建物などに誘引する必要があります。、また生育が旺盛で、春に伸ばす枝を整理する必要があります。

ツル性のばらには、他にもランブラー樹形という種類があります。ランブラー樹形も枝先を長く伸ばしますが、クライミング樹形とは違い、枝が細くてしなやかであるため、自在に曲げることが可能で、どんな場所へも誘引可能です。

 

マンションのベランダなど育てる場合は、あまりツル性のバラはあまり向いていませんが、庭がある家庭などで、地植えをしてフェンスやアーチなどに誘引して楽しむ場合は、ツル性のバラが向いています。

シュラブ樹のバラは、ブッシュ樹形のように自立して育ちますが、ブッシュ樹形よりも枝が細くしなやかで、2mほどにまで伸びます。そのため、花を咲かせると、その重みで枝先が垂れ下がります。

シュラブ樹形のバラの場合は、ありのままの姿を楽しんだり、長く伸びた枝先を誘引してつるバラとして楽しんだりできるため、一番利用範囲が広い樹形です。

 

 

香りの有無で選ぶ

バラは、とてもいい香りがしますが、その香りの強さには『強香・中香・微香・無香』の4つのタイプが有ります。強香は、字の通りとても香りが強く、花が咲いているとその芳香があたり一面に漂います。

中香は、芳香はあるものの、花に顔を近づけると、バラの香りがわかる程度の強さで、微香は、人によってバラの香りに気づく人と気づかない人がいるくらいのほのかな芳香です。そして、最後の無香も、読んで字のごとし。全く香りのないバラをいいます。

バラは、芳香によって花の魅力をより引いたたせる大切な要素です。そのため、香りがない品種よりも香りがある品種をおすすめしますが、育てる環境によっては、香りがない品種の方がいいこともあるでしょうから、バラを育てる環境によって選んでくださいね。

 

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バラの色で選ぶ

バラの色に関しては、とても多岐に及びます。オーソドックスな赤色のものや白色、ピンク、紫、黒・・・。また、単色のものだけでなく、いくつかの色が混ざった複合色のものや時間が経つにつれて色合いが変わっていく品種まで、本当にバライティーに富んでいます。

バラの色をざっくりと上げると『赤系・黄色系・オレンジ系・白系・ピンク系・紫系・茶色系』というところでしょうか。色によって育てやすさに違いがあるわけではないので、色に関しては、自分の心惹かれる色や好みの色を選ぶといいでしょう。

これはバラの色とは関係ないのですが、バラには、春にだけ開花する「一季咲き」の品種と「四季咲き」といって、春と秋の2回花を咲かせる品種があります。バラの品種を選ぶ時は、花の咲き方がどちらなのかも気にかけるといいかもしれませんね。

 

 

初心者におすすめのバラ(薔薇)の種類は?

では、ここからは、初めてバラを育てる人におすすめの品種を紹介します。ここでは、耐病性が強い品種を中心に紹介します。

 

木立性のバラ

王妃アントワネット

これは、実際の人物の方ではなく、有名な少女漫画「ベルサイユのばら」の登場人物から取られた名前が付けられています。濃いピンクの花びらは、波状弁といって波打っており、まるでフリルのように見えます。

フリルのような花形とローズピンクと呼ばれる濃いピンクが相まって、洗練された美しさを演出してくれます。

花の香は強香で、ティーローズ系の強い芳香を放ち、花付きや花もちがよく、耐病性もかなり強いため、薬剤はほとんどいりません。また、耐暑性や耐寒性もあるため、もし花の色にこだわらいのであれば、初めて育てるバラとしてうってつけの品種です。

 

 

ビブ・ラ・マリエ

純白のバラです。白バラの多くは、病気に弱い性質なのですが、このビブラマリエ!は、黒星病にもうどんこ病にもかなり強い性質があるのが最大の特徴で、薬剤の散布などもほとんどいりません。

茎が長く、花もちが良くて芳香も強いので、切り花として玄関などに飾って楽しむことも出来ます。更に、耐寒性も耐暑性もあるので、寒い地域でも暑い地域でもそれほど難しくなく育てることが出来ます。

 

 

ファースト・インプレッション

日本では「ミニバラ」として流通しているファースト・インプレッションは、花が咲いた当初は柔らかな黄色なのですが、時間経つとともに黄色から薄いクリーム色へと変化します。

黄色系の品種には、黒星病に弱い性質のものが多いのですが、ファースト・インプレッションは、黒星病に対する耐性が黄色系の花の中では最強と言われるほど強く、うどんこ病にもに対しても強い性質があるため、初心者でも病気に関して、あまり苦労せずに育てることが出来ます。

花付き・花もち共に良く、中香ではあるもののミルラの香りもあります。また、ミニバラとして流通するほどなので、樹形はコンパクトで鉢植えとしても扱いやすいです。

 

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ノヴァーリス

ノヴァーリスの花色は、青みがかった紫で芳香も強香であるため、花が咲くと強い「ティー」の香りがしてとても魅力的です。

耐病性に関しては、黒星病に対してはかなり強い耐性がありますが、うどん粉病に対しては、「やや強い」程度です。ただ、青系のバラは、耐病性に弱い品種が多いので、それらの品種から見るとかなり優秀で育てやすい品種です。

 

 

ノスタルジー

花の中心の花びらがクリームホワイトで、その周りを赤い花びらが囲んでいるというツートンカラーのバラです。外側の赤色は、強い日差しを受けることで、その色味は強くなります。

耐病性は、うどん粉病・黒星病に対して強い耐性があります。とても強い耐性があるわけではないので、定期的に薬剤を散布したほうがより安心ではありますが、散布しなかったからといって、すぐに病気にかかるということはあまりなく、ほぼ無農薬の状態でも育てることが出来ます。

 

花付き・花もち共に良く、花は次々に咲いていきます。ただ、芳香は微香~中香といった感じなので、バラの強い香りを楽しみたい人には、少し物足りないかもしれません。

半横張りで育つものの、比較的コンパクトにまとめることができるため、鉢植えで育てることも出来ます。ただ、小さなトゲが多い品種で、素手で触ると危険です。植替えや剪定などの世話のときには、必ず革手袋をして作業してください。

 

 

シュラブローズ

シャンテ・ロゼ・ミサト

このバラは、歌手の渡辺美里さんに捧げられたことでも有名で、花色が暗めのピンクから徐々に薄い紫に色味が変わるという、なんとも落ち着きのある大人な味わいの品種です。

耐病性は、うどん粉病・黒星病共に強い耐性を持っています。定期的に薬品を散布したほうが、より安心ですが、薬品散布しなかったからといって、すぐに病気にかかることはあまりなく、ほぼ無農薬の状態でも育てることが出来ます。

 

芳香は強香で、ミルラを主とした香りの中にラベンダーのような香りも混じります。花付き・花もちともに良く、露地栽培した成株だと、一年を通して鑑賞することも可能です。

樹形はシュラブですが、直立して上に向かって伸びるタイプなので、育てる時にそれほど多くのスペースを要さず、鉢植えで育てることも出来ます。また、鉢植えで育てる場合は、剪定する位置を深めにすることで木立性のバラのように育てることが出来ます。

 

 

レディ・エマ・ハミルトン

さわやかさを感じさせるような明るいオレンジ色の花が魅力的なレディ・エマ・ハミルトンは、果実の香りを思わせるような甘く爽やかな芳香で、その芳香は強香であるため辺り一面フルーツのような香りが漂います。

耐病性は強く、特に黒星病に対する耐性はかなり強いです。花は、1本の枝からだいたい3輪ほどの房となって咲きます。花びらが薄いため、花もちは3~4日程度ですが、次々に花を咲かせます。

耐寒性があるため寒さには強いのですが、反面暑さには弱い性質があり、日本の5月頃の暑さでもダメージを受けることがあるので、強すぎる日差しには十分な対策を立てておいたほうが良いでしょう。

 

 

レッチフィールド・エンジェル

天使の名を持つこのバラは、花の色がアイボリーよりの白を基調として、時々クリームイエローが入ります。しかも、その白いバラは、まるで天使が下界を見下ろしているかのようにやや下向きに咲きます。

芳香は中香ですが、その香りはダマスクの香りにティーの香りが混ざった心地よい香りです。花もちが良く長い間花を咲かせておくことが出来ます。しかも、四季咲き性が強いため、成株は花を繰り返しよく咲かせます。

 

耐病性は、うどん粉病・黒星病共に強いです。定期的に薬品を散布したほうが、より安心ですが、薬品散布しなかったからといって、すぐに病気にかかることはあまりなく、ほぼ無農薬の状態でも育てることが出来ます。

こんもりとまとまった樹形なので、鉢植え栽培にも向いています。しかも、トゲが少ないので初めてバラを育てる人にも扱いやすいです。

 

 

ポンポネッラ

ポンポネッラの花の色は幅が広く、薄い桃色~濃い桃色になります。花の数は、バラの中では最大で、十数輪の花が房となって咲きます。しかも花もちが良く、年間を通して繰り返し花を咲かせるので、長い間楽しむことが出来ます。

耐病性は、うどん粉病にも黒星病にもかなり強いため、薬剤を撒く必要は殆どありません。ただ、芳香が無香に近い微香であるため、バラの甘い香りを楽しめないのがとても残念な欠点です。

 

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ノックアウト

とても強そうな名前を持つこのバラは、とても強い耐病性があり、うどん粉病に対してかなり強いのに、黒星病に対しても相当強い耐性があります。なので、よほどのことがない限り薬剤とは無縁で、耐病性が強く「病気を倒す」いう意味合いから、『ノックアウト』の名前がついたようです。

花の色は、濃いローズ・レッドからピンク色で、開花後はその色が徐々に薄れていきます。花付き・花もち共に良く、晩秋まで花を楽しむことが出来ます。

長い間花を楽しむことができて、耐病性もとても強いノックアウトですが、ただ一点。芳香がとても弱いところが残念です。花の香りを気にしない人には、一番オススメのバラです。

 

 

つるバラ

パレード

なんだか楽しげな名前を持つこのバラの花色は濃いローズピンクです。花の形は大輪のカップ咲きからロゼット咲きで、どことなくクラシカルな雰囲気を漂わせ、それがとても魅力的です。

芳香は微香~中香程度ですが、多少の香りがあります。四季咲きなので長い間花を楽しむことが出来ます。耐病性は、うどん粉病への耐性が「普通」で黒星病への耐性は「やや強い」なので、定期的な薬剤の散布が必要ですが、育てはじめの頃に消毒すると、安定して生長します。

 

 

ピエール・ドゥ・ロンサール

ピエール・ドゥ・ロンサールは、日本で最も有名なつるバラで、白いバラの中心部はピンク色をしているというとても可愛い花を咲かせます。とても可愛らしい花ですが、芳香はほぼないのが残念なところ。

耐病性は、うどん粉病にはやや強い耐性がありますが、黒星病への耐性は普通といったところ。なので、梅雨シーズンには、葉っぱを落としてしまうこともあります。ただ、樹勢が強いので、神経質にならなければ、薬剤の散布はそれほどこまめにするほどではありません。

バラの種類と鉢植えにおすすめの品種

 

まとめ

初めてバラを育てる人におすすめの耐病性の強い品種を中心について紹介しました。初めてバラを育てるときには、まずは耐病性に注目をして選び、病気に煩わせされることなく、楽しんで育てられる品種を選んでみてはいかがでしょうか?