フランスゴムの木の育て方|剪定、植え替えは?

『永久の幸せ』が花言葉のフランスゴムの木は、丈夫で育てやすい事で有名な観葉植物です。そんなフランスゴムの木の特徴や育て方について詳しく紹介します。

 

観葉植物フランスゴムの木の特徴

出典:日誌

クワ科のフィカス属であるフランスゴムの木の別名はフィカスルビギノーサといい、この木の葉っぱは、数あるゴムの木の中でも小ぶりで丸っこい形をしています。

名前からして、原産地はフランスなのかと思いますが、実は原産地は、オーストラレアの東部です。フランスの植物学者であるルネ・デフォンテーヌ氏が、この木を発見されたことから、『フランスゴムの木』の名で知れ渡るようになりました。

 

ちなみに、別名である「フィカスルビギノーサ」のルビギノーサとは、鉄さびという意味で、葉っぱの裏が茶色い毛にうっすらと覆われている様子が、鉄さびをイメージされることから付けられたようです。

そこそこ優れた耐寒性・耐陰性を持つため、観葉植物を初めて育てる人にも扱いやすいフランスゴムですが、水切れに弱い部分があるので、水やりのタイミングには注意が必要です。

また、耐陰性がありますが、急激な環境の変化を嫌う植物であるため、場所を移動させるときには、必ず段階を踏んで、少しずつ起きたい場所に近い環境に慣らしていく必要があります。

 

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観葉植物フランスゴムの育て方

出典:ayanas

置く場所・日光・温度

耐陰性があるので、室内での管理が可能ですが、日照不足になると、葉っぱの色が悪くなったり、葉っぱが落ちたりします。毎日サンサンと日光を浴びせる必要はありませんが、なるべく日当たりの良い、明るい室内に置くようにしましょう。

直射日光に当たると、葉焼けといって葉っぱが火傷した状態になり、葉っぱの組織が壊れて変色してしまうことがあります。窓際に置く時は、レースのカーテンなどで遮光するなどの対策が必要になります。

 

また、夏だけでなく、春の直射日光でも葉焼けを起こしてしまう可能性があります。というのも、フランスゴムの木が、冬の間に冬の弱い日差しに慣れてしまうため、春になって少し日光が強くなると、その日差しが葉焼けの原因になってしまうのです。

暖かくなってきたら、ゴムの木を日陰にずらし、日陰で10日間、次の10日間は半日陰に置き、その後元の日当たりの良い場所へと徐々に日光に慣らすことで、葉焼けを防ぐことが出来ます。特に白い斑が入った葉っぱは、葉焼けを起こしやすいので、注意が必要です。

 

気温が5℃まで耐えることが出来るゴムの木ですが、霜に当たるとやはり枯れてしまいます。室内で管理していても、冬場の窓際では、霜が付く心配があるので、冬場は鉢を窓から少し離し、室内寄りの日当たりの良い場所に置くようにしましょう。

室内で管理する場合、日差しの他に気をつけなければいけないが、冷暖房器具の風です。エアコンやファンヒーターなどの風が、直接木に当たると、乾燥や枯れの原因になってしまうので、日当たりとともに、冷暖房器具の風が当たらないかに注意して置き場所を決めて下さい。

フランスゴムの木を管理する上で一番の理想としては、一年中置き場所を変えないということです。

 

 

水やり

基本としては、土が乾いてから水を与える。ということなのですが、鉢植えの場合、生長期と休眠期では水やりをするタイミングが異なります。フランスゴムの木の生長期は、4月から10月上旬頃で、この時期は、土の表面が乾いたら、鉢の底から水が漏れ出るくらいたっぷりと水を与えます。

特に、夏場(7月中旬~9月上旬頃)には、水をたくさん必要とするので、1日2回、朝と夕方に水やりするといいでしょう。ただし、土を触ってみて、湿っているようなら1回に留めておきましょう。

 

休眠期である10月から3月頃は、土が表面だけでなく、中も乾いてから生長期と同様にたっぷりと水やりをします。最初は、その間隔がわからないので、土の中に割り箸を突っ込んで引き抜いた時に付いてきた土で、その湿り気で判断するとわかりやすいです。

植物は水を与えすぎると、根腐れといって、土の中がずっと湿っていることで根っこが腐って枯れてしまうことがあります。これは、フランスゴムの木にも当てはまることです。1回の水やりでたっぷり水を与え、受け皿に溜まった水は必ず捨てるようにして、土が湿っている時は、水やりを控えましょう。

 

また、フランスゴムの木の場合、水切れによって落葉する場合があります。日当たりもよく根腐れの心配もないのに、葉っぱが次々と落ちてくるようなら、水切れをしている可能性があるので、水やりの間隔短くしましょう。

上記では、月で期間を決めて書きましたが、鉢の置き場所や木の健康状態などによって、水やりのタイミングは変わってきます。とにかく、水やりをする時は、鉢の底から水が流れ出るまで与え、土が乾くまでは、次の水やりを控える。という基準で水やりをすると、水切れや水のやり過ぎによって枯れることは無いと思います。

 

土への水やりの他に、霧吹きなどで葉っぱに水を吹きかける葉水もしましょう。葉水をする事で、葉っぱを乾燥から防ぐことが出来ます。葉っぱが乾燥すると、ハダニが発生しやすくなるので、その予防にもなります。

室内において管理する場合、冷暖房器具によって乾燥しやすいので、なるべく毎日1回は葉水をすると良いと思います。

 

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剪定(せんてい)

出典:e-花屋さん

剪定というのは、植物にとって不要となる枝や葉っぱを切って整えることで、剪定をする事で、その植物全体の風通しも良くなるため、害虫や病気の予防に繋がったり、生育を促したりすることになります。また、剪定をする事で見た目もきれいになります。

フランスゴムの木にも、この作業が必要となります。フランスゴムの木の場合は、剪定するのに最適な時期は、5月から9月頃で、この時期に伸びすぎている枝や内側に向かって生えている枝、根本から生えている枝などを園芸用のハサミやナイフで切り落とし、木の形を整えていきます。

フランスゴムの木は、葉っぱがついている所に新たに芽をつけるので、剪定する時、葉っぱの近くで切ると、木の形を整えることが出来ます。剪定後はしばらく日当たりの良い場所で管理して下さい。

 

 

植え替え

植物は、生長期には幹や枝だけでなく、根っこもぐんぐんと伸びています。それを放っておくと、鉢の中は伸びた根っこでいっぱいになり、根っこはそれ以上伸びることができなくなってしまいます。

このような状態になることを根詰まりといい、根詰まりした状態では、水を与えても吸収することが出来なくて、最終的には枯れてしまいます。そうならないように1年から数年おきに鉢植えを大きくする作業が必要となります。

 

フランスゴムの木の場合、環境にもよりますが、だいたい3年に一回程度ですが、鉢底を見た時、穴から根っこが出ていたり、水やりしているのに水切れをするようなら、根詰まりを起こしている可能性があるので植替えが必要です。

とはいえ、いつでも植え替えをして良いわけではなく、植え替えに適した時期があります。もし、その時期以外に根っこが出ていることを発見しても、適した時期になるまで待ちましょう。

さて、植え替えに適した時期ですが、生長期である4月~9月以内であれば、いつでも植え替えをしていいですが、4月は、時期や場所によっては、まだ霜が降りる時もあり、8月~9月は、植え替え後のダメージをフランスゴムの木が取り返す前に冬に突入してしまう可能性もあるので、5月~7月が植え替えには最も適した時期といえるでしょう。

植え替えに必要なもの、植え替えの手順は以下のとおりです。

 

植え替えに必要なもの

  • 一回り大きな鉢
  • 園芸用のハサミやナイフ
  • 観葉植物用の培養土
  • 鉢底石
  • 鉢底ネット(用意した鉢によっては要らない場合があります)

 

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植え替え手順

  1. 用意した鉢の穴の上に鉢底ネットを敷き、その上に鉢底石を敷き詰める。
  2. 用意した培養土を鉢の1/3程度入れる。
  3. フランスゴムの木を根っこごと取り出す。
  4. 根っこに付いた土を優しくほぐして、1/3ほど落とす。
  5. 黒く腐った根っこを切る
  6. 用意した鉢の中央に置き、残りの土を鉢の縁から2~3cm下まで入れる。
  7. たっぷりと水を与える。

 

 

害虫・病気

出典:荻窪 美容室 circle blog

害虫や病気に強く、特に気をつけなくてはいけない病気や害虫はありません。しかし、あまり葉水をせず乾燥しがちな状態にあったり、枝が生い茂って風通しが悪い状態になったままにしておくと、ハダニやカイガラムシが発生しやすくなります。

ハダニが発生した時は、専用の殺虫剤を散布するか、1mm以下の小さな害虫で水に弱いので、葉水などで洗い流すなどして駆除して下さい。

 

カイガラムシの場合は、幼虫の間は殺虫剤が効きますが、成虫になると、体を硬い殻のようなもので覆うため、殺虫剤が効きにくくなります。そのため、カイガラムシを見つけた時は、歯ブラシやハケのようなもので、直接こすり落として下さい。

ハダニは、乾燥した環境に発生しやすく、カイガラムシは風通しが悪い環境に発生しやすい害虫です。毎日葉水をし、定期的に剪定をして、風通しの良い場所に鉢植えをおくことで、発生をある程度予防することが出来ます。

観葉植物の病気の種類|原因、症状は?

ゴムの木の種類|枯れないで育てるコツは?

 

 

まとめ

耐寒性も耐暑性もあるフランスゴムの木は、観葉植物としては育てやすく、また程よく分枝するため、バリエーションが豊かで仕立てやすいため、和洋問わずどんな空間にも馴染むことが出来ます。

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