ゴムの木の種類|枯れないで育てるコツは?

クワ科フィクス属のゴムの木は、育てやすいことから観葉植物としても人気です。ゴムの木と同じフィスク属の種類は豊富で、800種類も存在しています。ゴムの木の中から、厳選して種類と育て方を簡単に紹介します。

 

観葉植物ゴムの木の枯れない育て方

ゴムの木の種類によって、多少育て方に違いはありますが、ここでは、「置き場所・水やり」の2つのポイントにフォーカスして紹介します。

 

置く場所

ゴムの木は、全体的に日の光が大好きなので、基本的には、日当たりの良い窓際などにおいて育てるのがいいでしょう。ただ、真夏の強すぎる日差しに当たると、葉っぱが日焼けをして枯れてしまう原因にもなるので、日差しが強くなる時期には、レースのカーテン等で日差しを和らげられるようにしておきましょう。

ゴムの木は、耐陰性があるので、白熱灯や蛍光灯だけの部屋での管理も可能ではありますが、長期間に渡ってそのような環境で育てると、日光不足により葉っぱの色が悪くなったり落葉したり、枝も締まりなく伸びてしまったりと、元気がなくなってしまうので、なるべくそういった場所は、避けたほうがいいでしょう。

どうしても、暗めの日陰で育てなければいけないときには、頻繁に(1日5時間を週に4日程度)日光浴させて下さい。

 

スポンサーリンク

 

水やり

ゴムの木は、どちらかというと水を好む植物ですが、ただ毎日水やりをすればいいというわけではありません。水やりをするにも、適したタイミングがあります。

一番肝心なのは、『土の表面が乾いたらたっぷり水やり』です。鉢の中の土の表面を触ってみて、手に土が付かず、サラサラした状態になっていたら、「乾いている状態」です。手で土を触ってみて、そのような状態になってから水やりをして下さい。

「水やりをたっぷりする」というのは、植物に水を与えた時に、鉢底から水が垂れてくるまでのことを言います。ですので、部屋で育てるときには、必ず受け皿をしましょう。また、受け皿に溜まった水は、その都度捨てましょう。

ゴムの木の育て方|種類、病気、増やし方は?

 

観葉植物ゴムの木の種類

ここからは、ゴムの木の中でも代表的な種類や希少種を紹介します。

 

フランスゴム

フランスゴムの木は「フィカスルビギノーサ」とも呼ばれています。この木の葉っぱは、葉の色は光沢のある濃い緑で、他のゴムの木よりも、小ぶりで丸っこい形をして可愛らしい印象を与えます。

この木の原産地はオーストラりアの東部なのですが、フランスの植物学者であるルネ・デフォンテーヌ氏が、この木を発見されたことから、『フランスゴムの木』の名で知れ渡るようになりました。

フランスゴムの中でも、若い幹の枝の柔らかさを活かして、「曲がり」と呼ばれる、幹や枝を曲げたものは、インテリアとしてとても人気があります。とても育てやすい植物ですが、急激な環境の変化に弱いので、場所を移動させる時は、注意が必要です。

フランスゴムの木の育て方|剪定、植え替えは?

 

ウンベラータ

原生地はアフリカのクワ科フィカス属ウンベラータ。部屋に置くだけで パッと明るくなりナチュラルな印象になり、どんな鉢カバーにも合わせやすく育て方も難しくはない種類。

ハートの形をしている葉っぱも特徴。

ウンベラータの育て方|剪定、病気、害虫は?

 

インドゴム

たくさんある観賞用のゴムの木の基本となる木が、この「インドゴムの木」です。というのも、インドゴムの木が突然変異したものや品種改良したものが、その他の多くの品種となっているためです。

葉っぱは、光沢のある濃い緑色で、厚みがあり楕円形をしており、長さは30cmほどになります。

 

スポンサーリンク

 

ベンジャミン(ベンジャミナ)

葉色の緑が濃いものから明るい緑のもの、白い斑入りのものなど形状も大小様々ですが、比較的小さめで丸みを帯びた葉がたくさん茂る特徴はどの品種も同じようです。

ベンジャミンは東南アジアなどの熱帯地域が原産です。自生地では高さ20メートルになる大木もあり、葉が四方に繁茂しています。

 

 

アサヒゴム

インドゴムの木から突然変異して生まれた品種です。葉っぱは、インドゴムより淡い緑色で、葉っぱの周りを縁取るように乳白色の斑が細く入っています。優しい色合いなため、インテリアとしても人気の植物です。

 

 

デコラゴム

こちらも、インドゴムから派生してできた品種です。インドゴムの木の枝変わりから誕生た品種で、葉っぱは肉厚で広く丸みがあります。若葉を包む苞葉は、赤みを帯びた色をしています。ゴムの木の中でも、最もよく見かける品種です。

 

 

デコラ・トリコロル

デコラゴムを品種改良して誕生した品種です。葉っぱの中心に向かって濃い緑になるグラデーションがかかり、葉っぱの外側は、乳白色の斑が入っています。

 

スポンサーリンク

カシワバゴム

葉っぱの形が、「カシワの葉」に似ているため、この名前がつけられました。カシワバゴムの特徴でもある、濃い緑色で大きく波打つ葉っぱは、インテリアとしても存在感があります。

このカシワバゴムは、日本よりも欧米での人気が高く、ベーシックなインテリアプランツとして、長く愛されています。

 

 

ショウナンゴム

ショウナンゴムの木は、その見た目からあまりゴムの木の仲間には見えませんが、れっきとしたゴムの木の仲間です。その証拠に、ゴムの木の最大の魅力でもある育てやすさは、しっかりと受け継がれており、観葉植物初心者の方にもオススメです。

細長く下向きにつく葉っぱが特徴で、とても涼しげでアジアンテイストは空間を作り出してくれます。

 

 

アフリカンプリンス

素敵な名前を持つこのアフリカンプリンスは、大きな葉がとてもダイナミックな印象を与えてくれます。現在は、輸入に規制がかかったうえ、国内での生産者も限られているため、国内では希少種となっています。

 

 

バーガンディ

「クロゴム」や「ロブスタ」などとも呼ばれるバーガンディの葉っぱは、観葉植物には珍しく、赤黒い色を帯びた、深い緑色をしています。

と、言葉にして色を表すと、一体どのような色なの?という感じですが、バーガンディには、「ブルゴーニュ産の赤ワイン」という意味もあるらしく、その葉っぱは、まるで赤ワインのような色をしています。

 

 

ベンガレンシス

出典:tree tree

ゴムの木の中でも、人気の高い品種のベンガレンシスは、CMなどでもよく使われています。「ベンガルゴムの木」とも呼ばれるこの品種は、葉っぱに入る美しい葉脈と楕円形の葉っぱが特徴です。

 

 

クリシュナボダイジュ

このクリシュナボダイジュは、ベンガレンシスを品種改良して作られた品種です。波状にうねった葉には、ベンガレンシスでも見られる美しい葉脈があり、とても印象的です。

このクリシュナボダイジュは希少種なので、市場にはそれほど沢山出回っていません。

 

 

アルテシーマ

正式名称は、アルテシーマ・バリエガタと言いますが、市場では「アルテシーマ」で流通しています。バリエガタとは、斑入りという意味で突然変異により、白や黄色の斑が入ります。

インドゴムの木を改良したアルテシーマの葉は、明るい緑色で柔らかな印象を与えてくれます。

 

 

フィカス・ブラウン

ブラウンがかった葉色に、はっきりとした葉脈がある葉っぱが特徴の「フォカス・ブラウン」は、もともと希少種でした。

しかし、丈夫な性質であることとインテリア性が高いことから、「フィカス・グランディス」という名で、沖縄で大量生産され、近年になって「フォカス・ブラウン」として流通名が変わりました。大量生産された品種ですが、まだまだ希少性は高いようで、高値で鳥ヒイされることが多いようです。

 

 

エラスティカ・ジン

最近、インドゴムの木を品種改良して誕生した品種です。葉っぱに入る斑は「散り斑」と呼ばれる入り方で、非常に美しくしなやかで女性的な印象を与えます。

エラスティカ・ジンの新芽は赤みがかっていますが、生長するにつれ緑がかってきます。

 

 

アポロゴム

つきをイメージさせる名前のアポロゴムですが、葉っぱはインドゴムやデコラゴムに比べると、小ぶりです。葉っぱの付き方が密で、茎が見えなくなることもあるほどです。

生えてくる葉っぱは、ねじれていたり、デコボコが付いていたりと、独特の存在感を放ちます。その個性的な存在感は、インテリアプランツに向いていますが、流通量は、割と少ないようです。

 

スポンサーリンク

まとめ

たくさんある種類の中から、ほんの一部のゴムの木を紹介しました。インテリア性が高い上に、育て易さを兼ね備えたゴムの木は、インテリアプランツとして最適な植物だと思います。是非お気に入りのゴムの木を飾って、緑のある生活を楽しんでみてはどうでしょうか?