コチレドンの種類|人気の品種と特徴は?

「福娘」や「熊童子」で有名なコチレドンには、他にも柔らかな毛に覆われた葉っぱや光沢のある葉っぱなどがあり、付ける花も美しいものが多いです。そんなコチレドンの種類を紹介します。

 

多肉植物コチレドンの特徴

原産は、南アフリカ・アラビア半島で、その多くは肉厚でぷっくりした葉っぱをしていますが、葉の表面は種類によって違い、産毛のような細かい毛に覆われていたり、粉を帯びていたりと様々です。

また、大きさも品種によって様々で、小型の品種から葉っぱの大きさが、人の手のひらサイズくらいになる品種もあります。ただ、大型の品種も小型の品種も、生長とともに木質化して、茎の部分が木のようになります。

 

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コチレドンの育て方

コチレドンは、春と秋に生長記を迎える「春秋生育型」です。真夏以外は、出来るだけ日差しの入る明るくて風通しの良い場所に置いて育てて下さい。真夏の間は、半日陰で風通しの良い場所に移動して育てましょう。

また、霜に当たると弱ってしまうので、冬場には霜に当たらないように窓際から離した日当たりの良い場所での管理が必要です。もし、ベランダなどの屋外で育てている場合は、気温が5℃を下回る前に室内に取り込んだようが良いでしょう。

 

生長期である春と秋には、土が乾いたらたっぷり水を与え、冬と夏の水やりは控えめにします。冬・夏ともに月に1~2回程度、土の表面が濡れる程度の水を与えましょう。

夏場は、与えた水によって株が蒸してしまわないように、涼しくなる夕方以降に水やりをし、逆に冬場は、暖かい日の日中に与えるようにして下さい。また、肥料は特に与えなくても大丈夫ですが、もし与える場合は、生長期に緩効性の肥料を少量与えてもいいです。

 

 

コチレドンの人気の種類

熊童子(くまどうじ)

肉厚な葉っぱは、全体を産毛のような細かい毛で覆われていて、葉っぱの先端には、ギザギザとした突起があります。この形がまるで子熊の手が生えているように見えることから、「熊童子」と名付けられました。

葉色は、淡い緑色ですが、縁のギザギザした部分は、赤みを帯びており、秋の紅葉の頃には、まるでマニキュアを塗ったかのように、その赤みが強くなります。

株が小さいうちは、肉厚な葉っぱが密集してこんもりとしていますが、生長するに従って枝が増え樹木のような姿になります。また、株が大きくなると秋頃に釣鐘型のオレンジや赤褐色の花を咲かせます。

 

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熊童子錦

熊童子の葉っぱに斑が入っている品種です。斑には、黄色の斑が入ったものと、白色の斑が入ったものがあります。葉っぱに斑が入っている以外の見た目は、熊童子と変わりません。

 

 

子猫の爪

こちらも、熊童子の仲間ですが、熊童子に比べると、子猫の爪の葉っぱは多肉質ではあるものの、細身で先端にあるギザギザの突起も数は少ないです。子猫の爪も熊童子同様に秋になると生長点から伸びた花茎の先にオレンジ色の花を咲かせます。

 

 

銀波錦(ぎんぱにしき)

肉厚な葉っぱは、先端に行くほど幅が広くなっていて、縁は細かな波を打ったようなフリル状になっています。また、葉の表面は白くて細かい粉で覆われており、それが銀白色に見える事が特徴で、この多肉植物の名前の由来になっています。

葉っぱは、株元から重なるように生えていますが、株が生長していくと、下に生えていた葉っぱが落ちていくため、茎のてっぺんに銀白色の葉っぱが密集してついた姿に変わります。夏頃に釣鐘状の花を咲かせます。咲いた花も、外側には白い粉をまとっていますが、内側はオレンジ色をシています。

 

 

旭波錦(きょくはにしき)

出典:http://www.medetashi2.net/?pid=93138843

厚みのある葉っぱの表面には、コチレドンの特徴でもある白粉でたっぷりと覆われています。銀波錦に似ていますが、銀波錦より葉先のフリルがややおとなしめです。

他の植物の場合、名前に「錦」が入っていると、斑入りであることが多いのですが、銀波錦、旭波錦の場合、斑入りなわけではありません。手で触れたり水がかかったりすると、白い粉が落ちてしまうので、水やりをする時は、葉っぱに水がかからないように気をつけて下さい。

 

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福娘

出典:https://auctions.yahoo.co.jp/

なんだか縁起がいい名前の付いたこの多肉植物は、ふっくらと厚みのある長さが2~3cmの紡錘形の葉っぱを付けます。福娘は、50cmほどの高さにまで生長するため、まるで小さな木のようになります。

葉っぱ本来の色は緑色なのですが、葉っぱの表面全体に白い粉をまとっているため、地色は殆ど見られず、しろい葉っぱのように見えます。その葉っぱには、先端を縁取るように紅色に色づいています。

夏から秋にかけて、長く延した花茎の先端にオレンジ色の花をつけます。花の形は釣鐘状で、その先端は避けて外側に向かってカールしています。

 

 

嫁入娘(よめいりむすめ)

出典:http://ayeah3713883.pixnet.net/

葉っぱの表面は、白い粉に覆われ白っぽく見えるのが特徴で、葉っぱの先端には、縁取るように紅いラインが入っています。秋になり紅葉シーズンになると、全体的に紅く色づきます。見た目は、福娘とよく似ていますが、嫁入娘の葉っぱのほうが幅広です。

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ふっくら娘

出典:http://jp.blomsteranna.com/e219734.html

福だるまという流通名を持つ多肉植物で、福娘と嫁入娘の交配種です。こちらも、葉っぱの表面は、白い粉に粉に覆われ、葉っぱの先端は赤いラインが入っています。葉っぱの大きさとしては、福娘と嫁入娘の中間くらいで、福娘よりもふっくらとしています。

福娘・嫁入娘・ふっくら娘は、コチレドンの中では、娘シリーズと呼ばれ、人気があります。ただ、どの品種も、葉っぱに問題が起きやすいとう一面があります。葉焼けをしやすかったり、落葉しやすかったりと、少し問題があるとすぐに葉っぱに異変が出ます。

娘シリーズと呼ばれているだけに、これらの品種を育てている人たちからは、気難しいお嬢様と例えられる事もあるようです。

 

 

紅覆輪(べにふくりん)

出典:http://mei117108.pixnet.net

多肉質で大きな緑色の葉っぱは、先端に行くほど幅が広くなり、扇を広げたような形をしています。葉っぱを縁取るように入った赤色は、秋になり紅葉の時期になると、更に真っ赤に染めます。

春には、生長点から伸ばした花茎の先から赤褐色の花を咲かせます。花の形は、長細い釣鐘型をしており、花弁の先端は避けて外側に向かってカールしています。大型種なので、植替えをして大きい鉢にしていくことで、立派な大木のようになります。

夏場は、品種によっては、過湿による黒斑病に掛かりやすくなるので注意が必要です。初夏から夏にかけては、水やりの間隔を空けて下さい。特に夏場は、葉っぱが萎れてきたら、土の表面が濡れる程度の水の量を夕方に与える程度に留め、断水気味に育てるようにしましょう。

 

 

花かんざし

出典:http://garden-with.com/22.html

花かんざしの特徴は、何といっても、きれいな緑色の葉っぱの先端を縁取るように入った深紅のラインでしょう。その姿は、ふっくらと厚みのある葉っぱをスタイリッシュに引き締めてくれています。

でも、花かんざしという和名の通り、春から夏にかけて咲く花は、釣鐘状の濃いピンク色で、花弁の先端が避けて外側に向かってカールしているため、とてもかわいらしく魅力的です。

花かんざしの生長は緩やかですが、上に向かって大きく伸びて育っていきます。日当たりが良く風通しも良い場所に置いて管理すると元気に育ちますが、暑さには弱い部分があるので、夏場は、半日陰の場所に移動して管理したほうが良いでしょう。

 

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まとめ

いかがでしたか?コチレドンの種類を紹介しました。産毛が生えている品種、白い粉に覆われている品種、葉っぱの表面に纏っているものや形は違いますが、どの品種も花を咲かせるため、季節によって違う姿を見せて楽しませてくれるのがコチレドン魅力です。いいなと思うものが合ったら、コレを機会に是非育ててみてくださいね。