観葉植物としても人気の高い多肉植物。その種類と品種は豊富で、どれも個性的で魅力があるので、いざ買うとなると、迷ってしまいます。代表的な種類の多肉植物とその中で人気の高い品種を紹介します。
おすすめの人気多肉植物の種類
1:アロエ
薬草としても馴染みのあるアロエは、その果肉に薬効成分が含まれており、『医者いらず』とも呼ばれています。そんなアロエは、育てやすい多肉植物の代表でもあります。
というのも、他の植物は、時として真夏の直射日光や冬の冷気から避けなければいけないのですが、アロエは、直射日光にも強く耐寒性にも優れていて気温が0℃近くまで下がっても耐えることができます。
その為、他の植物では必要になってくる、直射日光が当たる窓際に置いて管理すればすくすくと生長し、真夏の強い直射日光を和らげる為にレースのカーテンなどをしたり、冬の冷気から守る為に鉢を窓から離すために移動してたりする作業が要らず、置き場所にそれほど神経質にならなくても大丈夫です。
また、水やりも年間を通して、鉢の土が乾いてから、底から水が滲み出るほどタップリと水を与えるだけなので、季節によって水やり方法を変える必要もありません。
アロエは乾燥にも強いので、多少水が足りなくても、滅多なことで水不足で枯れることはありません。冬場に関しては、生長が緩やかになるので、断水しても大丈夫なくらいです。
逆に、頻繁に水やりをしてしまうと、根っこが腐る「根腐れ」を起こして、枯れてしまうことがあるので、水のやり過ぎには注意が必要です。ここからは、アロエの中でも人気のあるポピュラーな品種を紹介します。
キダチアロエ(木立ちアロエ)
出典:伊豆アロエストア
キダチアロエは、アロエの中で最もポピュラーな品種で、アロエというと、このキダチアロエの姿を思い浮かべる人も多いと思います。放射状に広がる緑色の葉っぱの縁には、チクチクとしたトゲがたくさんついています。
葉には、薬効があり火傷や便秘などに効くといわれています。果肉はぷるぷるとした食感ですが、葉っぱの緑の部分にはとても苦味があります。日本でよく見かける種類の1つですが、現在はワシントン条約により輸出入が制限されています。
アロエ・ベラ
出典:ヒラミネファーム
キダチアロエとともに、アロエの中でもポピュラーな品種のアロエ・ベラは、茎がないかあっても極短い茎しかありません。そのため、育っても60~100cmほどの高さまでにしか育ちません。
葉っぱは肉厚で、色は緑色や灰緑色、白い斑点が葉っぱの表や裏に入っているものなど様々なものがあります。アロエ・ベラの葉にも、縁には小さなトゲがありますが、白い色をしています。夏期には、穂の上に黄色い花を咲かせます。
アロエ・ノビリス(不夜城)
出典:Weblio辞書
流通している名前は、不夜城というちょっと怖いイメージがある名前ですが、その葉っぱは、濃い緑に黄色い斑点があり、さらにその縁を白いトゲがぐるりと囲むように生えているという、なんともコントラストが美しい品種です。
この品種には、緑色の部分が多いものや、幅広な縞模様のような斑が入ったものなど、様々なバリエーションがあります。
アロエ・ヴァリエガク(千代田錦)
観賞用のアロエとして、数あるアロエの中でも特に人気のある品種です。すっと上を向いて育つ葉っぱと白い斑点が特徴で、その葉っぱには茎の近くが白っぽく、葉っぱの先端にいくほど緑色が濃くなるグラデーションがかかってそれが美しさを引き立てています。また、春になると、薄紅色の可愛らしい花も楽しむことが出来ます。
2:ハオルチア
ハオルチアは、数ある多肉植物の中でも人気が高い種類です。ハオルチアには、大まかに分けて2種類あり、葉っぱが硬い「硬葉系」の品種とやわらかい葉っぱの「軟葉系」の品種に分かれます。
硬葉系の品種は、葉っぱが尖っていて爪のようなフォルムをしているため、スタイリッシュな印象を与えます。軟葉系の品種の多くは、葉っぱが透けてみずみずしい印象をあたえます。中でも、光に透かせると雫のように見える品種は、人気があります。
耐陰性に優れているので、室内で育てることに適していますが、生長期が春と秋にあり、夏と冬には休眠期に入ってしまうため、水やりの仕方は季節によって変える必要があります。ここからは、ハオルチアの中でも人気の品種を紹介します。
硬葉系のハオルチア
十二の巻(ジュウニノマキ)
緑色で先が尖った三角形の葉には、白い縞が特徴的です。成長のスピードがゆっくりで、生長が続いても、新しい株や芽が出てくるだけで、大きさとしては15cmくらいにしかなりません。
半日陰の室内での栽培に向いているため、自宅やデスク周りのインテリアにもってこいです。さらに、乾燥に強いため水やりをあまり必要としないため、世話が比較的簡単で、観葉植物をおすすめの植物です。
五重の塔(ゴジュウノトウ)
出典:タニクアイランド
先の尖った葉っぱが幾重にも放射状に幾重にも重なっており、その姿から五重の塔と呼ばれています。濃い緑と幾重にも重なった尖った葉っぱは、見る人にスマートな印象を与えます。斑のない濃い緑がシンプルで、どんなインテリアにも馴染みやすいです。
ビスコーサ
五重の塔に近いイメージのビスコーサは、硬く濃い緑の葉っぱが、まるで塔のように折り重なりながら育っていきます。その姿は、幾何学模様のようでモードな印象を与えます。そんなクールなビスコーサも春から夏にかけて、白ベースに黄緑色の筋が入った細長い花を咲かせます。
プミラ‘ドーナツ’
緑色で先が尖った形の葉っぱが放射状に生えて、そこには、白い斑も有るため、一見「十二の巻」のようですが、葉っぱにある白い斑をよく見ると、丸い中が空いていてドーナツ型をしています。このドーナツ型の模様が入る種は、手に入りにくいため、希少価値があります。
軟葉系のハオルチア
オブツーサ
数あるハオルチアの品種の中でも、一番人気と言ってもいいほどの品種で、ぷっくりとした葉っぱの中には、水分をたっぷりと含み、それがキラキラとした透明感を演出してくれます。
オブツーサの葉っぱの形は、小さくてコロコロした形のものが集まっているものが、人気ですが、それ以外にも、大きくてぷっくりした葉っぱやクリーム色の斑が入ったものなど、色々なタイプのものがあります。
玉扇(ギョクセン)
ハオルチアの中でも有名な品種で、仰木を広げたような形の多肉質な葉っぱが特徴的です。しかも、葉の先端は真っ直ぐで、まるで途中で葉っぱを切断したかのような不思議な形をしています。
実はこの形状は、光を取り込みやすくレンズの役割を果たしていて、土に埋まったままでも光合成が出来るように進化した姿なのです。
プラニフォリア
葉っぱが、ロゼット状に広がりとても美しい品種です。円形状に葉っぱを広げたその姿はまるで蓮の花のようで、一株でもとても華やかな印象を与えます。
カジュアルなインテリアと相性が良い多肉植物の中で、蓮の花のようなフォルムのプラニフォリアは、エレガントでラグジュアリーな部屋にも馴染みやすいと思います。
ピリフェラ
出典:庭のおぼえ書き
オブツーサのような柔らかくて、ぷっくりとした形の葉っぱを持つピリフェラの葉先には、棘のような突起である「ノギ」があることが特徴です。ノギの長さは、同種でも長いものや短いものがあります。
3:エケベリア
まるで花が咲いたようなロゼット状に生える葉っぱが特徴のエケベリアは、そこにあるだけで、華やかな印象を与えます。葉っぱの形は様々で、5~6cmの小さな品種から40cm近くまで育つ大きな品種まで、種類も豊富にあります。
日当たりの良い場所であれば、どんな場所であっても育てることが出来るうえ、耐寒性もあるため、観葉植物をあまり育てたことがない人にでも、育てやすい植物だと思います。
ただ、ジメジメと湿っぽい環境は苦手なので、水のやり過ぎや梅雨時期には注意が必要です。また、真夏の日差しが強い時期には、明るい日陰で育てましょう。水やりに関しては、少し注意が必要です。
というのも、エケベリアの生長期が春と秋にあるため、水やりのタイミングは季節ごとに変える必要があります。生長期である春と秋は、土が乾いたらたっぷり水を与え、休眠期である夏と冬には水を控えめにしてください。ここからは、エケベリアの中でも人気がある品種を紹介します。
エレガンス
エレガンス系代表的な品種といえば、『月影」ですが、その他にも「アルビカンス・アルバ・ケッセルリンギアナ・ヒアリナ・ポトシナ・雪影」といったものがあります。
月影は、丸みのある見た目にも柔らかな葉っぱと半透明のエッジが特徴的で、大輪のバラが咲くようなイメージを与えてくれます。青緑色に白味掛かった葉っぱは、秋には紅葉します。また、夏にはピンクの花も咲かせるエレガンスは、特に観賞することに優れた品種といえます。
アルバは肉薄な月影に比べると肉厚で、雪影は月影よりも葉っぱが細いです。また、葉っぱが白っぽいものや紫っぽいものなど、それぞれに特徴が少しずつ違いますが、単品だけで判断するのは、素人では難しいようです。
バイオレットクイーン
出典:世界の半分は植物界
葉っぱは淡い水色で、寒くなると葉っぱがきゅっと締り、名前通り紫色に紅葉します。エレガンス系の交配種であるため、葉っぱの縁は半透明で気品が漂います。バイオレットクイーンを「すみれ牡丹」と表記するところもあるようですが、同種であるかは不明です。
ブルーバード
「ブルーバード」の名前にふさわしく白味掛かったブルーの葉っぱが美しい品種です。肉厚で葉先がピンクであるため、可愛らしい印象も与えます。肉厚で可愛い葉っぱに、つい触れたくなりますが、触れてしまうと白い粉が剥がれてしまうので要注意。
ただ、もし剥がれてしまっても、日差しの当たる明るい場所で育てると、またきれいに白く戻ってくれます。
サブセシリス
多肉植物ですが、他のエケベリアから比べると葉っぱは薄めです。葉っぱには白い粉が覆い、葉先はほんのりとピンクがかっています。生長スピードは遅めですが、大きくよく育ちます。
また、紅葉の時期にはピンク色に染まり、ロゼットもキュッと締まります。そのフォルムがとてもかわいらしく、人気が高い品種です。
4:コチレドン
コチレドンには、夏型種と春秋型種があります。また、品種も多く白い粉が葉っぱを覆っている品種や産毛で覆われている品種など様々です。
大きさも様々で小ぶりの品種から、葉っぱが手のひらサイズになるような大きさの品種もあります。また、小型の品種であっても、生長すると木質化するため、幹が木のようになります。
半日陰でも育つコチレドンですが、日当たりが良く風が通る場所を好むため、窓際などに置き育てたほうが、元気に育つでしょう。ただ、夏や冬には、夏場の強い日差しや冬場の霜には当たらないような場所で管理して下さい。
こちらも、エケベリア同様春と秋に生長期があるので、季節によって水やりのタイミングを変える必要があります。春と秋には、土が乾いたらたっぷり水を与え、夏と冬には水やりを控えます。ここからは、コチレドンの中でも人気が高い品種を紹介します。
熊童子(クマドウシ)
コチレドンの中でも有名な熊童子は、葉っぱが肉厚で丸々しており、全体が白い産毛に覆われて、葉先はギザギザとしているため、そのフォルムはまさしく熊の手のようで、この可愛らしい見た目から、多肉植物の中でも人気の品種です。
熊童子は、時期が来ると花も付けます。花はオレンジ色でベル型をしています。熊童子は他にも少し葉っぱが細い「子猫の爪」や斑入りの「熊童子錦」という品種もあります。
福娘
ぷっくりとした涙型の丸い葉っぱが幾つもつき、上を向いて伸びていきます。葉っぱの表面には、白い粉が覆っています。葉の先端には、えんじ色の線が入ります。その線が入ることで、引き締まった印象を与えます。
福娘は、結構デリケートで、強い日差しと寒さに弱く、夏は風通しがよい明るい日陰に置き、秋の終わりには室内で管理したほうが良いでしょう。
銀波錦(ギンパニシキ)
銀波錦の葉っぱは銀白色で、葉っぱの先に行くほど幅が広くなっています。葉先には、波を打っているようなフリルが付いています。銀波の由来は、この見た目からきているのでしょう。
葉っぱの表面は白い粉に覆われており、その粉が葉っぱの色を銀白色に見せています。夏頃には釣鐘状の花を咲かせます。花は、外側に白い粉をまとっていて、内側がオレンジ色をしています。
ティンカーベル
名前を聞いただけでも可愛い、コチレドン属のティンカーベル。葉っぱはコチレドンの中では薄めです。とはいえ、他の植物のような薄さではなく多肉植物らしく、そこそこの肉厚で、ぷっくりとした葉っぱの先には、葉先に沿って赤い筋があります。
また、時期が来るとピンクのベル型の花を咲かせます。
5:セダム
北半球に多く分布しているセダムですが、日本が原種の品種も多く存在し、多肉植物の中でも最も身近な植物といえるかもしれません。
500種類以上の品種があるため、その葉の形や大きさ花の色も様々で、ぷっくりとした葉っぱのものや枝が垂れるものなどタイプも色々あります。また、紅葉するため葉っぱの形だけでなく、色の移り変わりも楽しむことが出来ます。
セダムは日光が好きなので、日当たりの良い窓辺などに置いて育てると良いでしょう。但し、高温多湿が苦手なので、梅雨のときには、日当たりの他にも風通しが良い場所に移動させたほうが良いでしょう。
セダムは、春と秋に生長期を迎え、夏と冬には休眠期に入ります。生長期には、土が乾いてからたっぷり水を与え、休眠期は、水やりを控え乾燥気味に育てましょう。ここからは、セダムの中でも人気の品種を紹介します。
銘月(メイゲツ)
出典:タニクアイランド
葉っぱは、平たくて尖った形をしています。葉っぱは黄緑色で表面がツヤツヤしていて、葉っぱの先や縁は、ほんのりと赤みがかっています。
それらの葉っぱがロゼット状に生え、秋を過ぎて気温と湿度が低くなると、葉っぱ全体が赤みの強いオレンジ色に紅葉し始めます。また、春から初夏にかけては、星型の白い花が咲きます。
乙女心(オトメゴコロ)
小さなバナナのような形をした、ぷっくりした可愛らしい葉っぱが特徴の乙女心ですが、葉っぱの色は黄色ではなく、淡い緑色をしています。表面には、薄く白い粉をまとい、葉先はまるで乙女が紅をさしたかのようにほんのりと赤色をしています。
気温が下がってくると、その赤色は全体に広がり、その紅葉は春の暖かい時期が来るまで続きます。
虹の玉(ニジノタマ)
暑さや寒さに強い虹の玉は、特に観葉植物を初めて育てる方にオススメの多肉植物です。ぷっくりとしてツヤツヤと光沢のある葉っぱが特徴で、その葉っぱをたくさんつけるため、その姿がとても可愛いく、人気を集めています。
葉っぱは、秋以降気温が下がってくると真っ赤に色づきます。その姿は、夏に見せる緑色の葉っぱの時とは、また違った可愛らしさを見せてくれます。また、同品種の「オーロラ」には斑が入っており、こちらもセダムの中で人気の品種となっています。
玉綴り(タマツヅリ)
ぷっくりとした小さな翡翠色の葉っぱを幾重にも重ねて生えますが、生長するに連れ茎ごと垂れ下がってきます。秋になると葉っぱが紅葉して、瑞々しい赤色になります。耐寒性のあるセダムの中では、比較的寒さに弱いので、寒くなる時期は、置き場所に注意が必要です。
この品種の中には、「新玉つづり(ビアーホップ)」という品種もあります。こちらは、ロゼッタ状に葉っぱが生え、群生して育つのが特徴で、玉綴りの触れると葉っぱが落ちてしまうという欠点を補い、触れても葉っぱが落ちにくいという特徴もあります。
6:パキフィツム
名前であるパキフィツムとは、「厚い植物」という意味で、その意味の通り円形や紡鐘型で、ハリと丸みのある葉っぱをしています。葉っぱの表面は、白い粉で覆われてうっすらとピンクや赤紫色に染まっています。
秋になると紅葉して色が濃くなります。ここからは、パキフィツムの中で人気の品種を紹介します。
星美人(ホシビジン)
葉っぱがほんのりとピンクがかり、肉厚であるため、そのフォルムは葉っぱでありながら、まるで花が咲いているかのように感じさせます。
しかし、しっかりと花も咲かせます。淡い赤紫色で、鐘のような形をした花は、下の方向に向かって咲きます。また、花びらが萼(がく)よりも短いので、萼の間からこっそりと花が顔を出すような感じで咲きます。
紫麗殿(シレイデン)
出典:ヤフオク
先が少し尖った形のぷっくりと肉厚な葉っぱは、全体的に紫色がかっており、葉っぱの表面は白い粉で覆われています。紅葉の時期になると、紫色が濃くなってきます。
紫麗殿はとても育てやすく、観葉植物を初めて育てる人にピッタリの植物です。
7:セネキオ
セネシオとも呼ばれるこの多肉植物は、葉っぱが肉厚で丸っこい形をしていたり、茎が多肉化していたりと、どの品種も葉っぱと茎の形にインパクトがあります。
暑さや寒さに弱い傾向にあるため、置き場所には注意が必要です。また、水やりに関しても、カラカラの乾燥を嫌うのに、高温多湿も苦手です。季節やセネキオの生長期などに合わせて、水やりのタイミングを変えて下さい。
栽培に色々気をつけなければいけないことが多いことから、初心者がセネキオを栽培するのは、少し難しいかもしれませんね。ここからは、セネキオの中でも人気の品種を紹介します。
グリーンネックレス
グリンピースのように、小さく丸い葉っぱが特徴で、その葉っぱがいくつにも連なって生えている姿は、まさしくグリーンの石を散りばめたネックレスのようです。
丸い葉っぱを付けたツルが、どんどんと伸びるので、そのツルを器の外へ垂らしたり、天井から吊り下げたりして、工夫次第で様々に楽しめるインテリアプランツとして人気の植物です。
七宝樹(シッポウジュ)
丸みを帯びた茎には、くびれのようなものがあり、まるで茎がいくつにも連なっているように見えます。その茎の先端には、三角形の矢尻の様な形の葉っぱが上に向かって生長します。
また、秋には、たんぽぽのような黄色い花を咲かせたり、葉先がピンクや紫に紅葉したりと、様々な表情を見せてくれるため、セネキオの中でも人気があります。
マサイの矢尻
出典:Q-BE
「マサイの矢尻」は、葉っぱがマサイ族が使う矢尻に似ていることから名付けられました。葉っぱの先端は、まるでスプーンのように丸みを帯び、なんともユニークな形をしています。
エンジェルウィングス
出典:お花屋アイビー
天使の羽という意味の名前を持つセネキオのエンジェルウィングスは、その名にふさわしく、美しいシルバーの葉っぱで、手触りも天使の羽のようにもこもこしています。
天使の羽というと、育てるのが難しそうな感じがしますが、寒さや暑さに強く、年間を通してこのエンジェルウィングスのシルバーリーフを楽しむことが出来ます。
8:クラッスラ
この植物は、同じ属の中でも300以上の品種があると言われていて、大きさや形が様々あります。しかし、その多くは可愛らしい形の葉っぱを持ち、花を咲かせたり紅葉したりする品種も多いです。
湿度が苦手なクラッスラは、日当たりと風通しの良い窓際などに置いて育てると良いでしょう。また、真夏の直射日光に当たると、葉焼けを起こしてしまう品種もあるので、夏場は注意が必要です。
水やりに関しては、育てる品種によって異なります。というのも、クラッスラは品種によって、生長期が春と秋にある「春秋型種」、夏に生長期がある「夏型種」、そして冬に生長期がある「冬型種」と様々で、それによって、水のやり方も変わります。
クラッスラを購入する際に、店員さんに置き場所や水のやり方について詳しく聞いておくと良いと思います。ここからは、クラッスラの中でも人気の品種を紹介します。
金のなる木
有名な「金のなる木」を樹木だと思っている人は多いと思いますが、実は多肉植物で、クラッスラ属の1種です。コロンと肉厚で丸い葉っぱが特徴で、表面にはつやがあり、生長すると赤い縁取りが入ります。また、時期が来ると葉っぱが紅葉して全体が赤くなります。
金のなる木は、11月から2月にかけて花を咲かせます。花は、白やピンクの小さな星型で、品種によっては、咲きやすかったり、大きく生長しないと咲かなかったりと様々です。
火祭り
葉っぱの先が少し尖ったヘラのような形をして、スプーンのように内側に向かって少し丸まっています。
葉っぱの色はもともと赤みを帯びた色をしていますが、秋から冬にかけて、さらに真っ赤に色づくので、尖ったヘラのような形が、まるで炎のようでまさしく「火祭り」の名前がぴったりです。
星の王子
名前からして可愛い「星の王子」は、もこもことした三角形の葉っぱが互い違いに生え、上から見ると、星のような形に見えます。葉っぱの色は緑で葉っぱの縁は、赤色で縁取られています。また、斑が入ったもので、「南十字星」という品種もあります。どちらも、時期が来ると小さい花が咲きます。
上に向かって伸びますが、ほとんど枝分かれしないため、鉢植えで育てる場合、1本だけで育てると、ひょろっとして寂しい感じになるので、何本かまとめて植えるか、多肉植物を育てることに慣れている人であれば、寄せ鉢にして育てたほうがいいかもしれません。
リトープス
「生ける宝石」とも呼ばれているリトープス属の葉っぱは、上から見ると、平らな球状の葉っぱが2枚合わさった様な形ですが、横から見ると合体している、まるで石ころのようなユニークな形をしていいます。
また、色も多彩で緑・茶色・白色・濃紅色など様々です。しかも、リトープス属の植物は、脱皮を繰り返して生長をするという特異な特徴を持っています。
日輪玉(ニチリンギョク)
乾いた土のような褐色の地色に、それよりも濃い褐色の網目模様が入っています。直径が7cmほどに生長する大型の品種で、黄色の花が咲きます。
寿麗玉(ジュレイギョク)
地色は、薄茶色で、そこにこげ茶色の粗めの網目模様が入っています。この品種は中型種で、白い花を咲かせます。
紅大内玉(ベニオオウチギョク)
出典:ベランダ砂漠園芸
全体的に濃いピンク色の葉っぱで、その上面が赤村さい色に染まっています。その色合いから、人気の高い品種ですが、性質が弱いため、栽培は結構難しいです。
まとめ
8種類の多肉植物や簡単な育て方とそれぞれの人気の品種を紹介しました。ここで紹介した育て方がすべての品種に合ったものとは言い切れないので、購入する際にその植物の育て方を詳しくお店の人に聞くことをお勧めします。