春からのベランダ菜園でおすすめの野菜9選

新鮮で採れたての野菜が食べられ、手軽に始められることから人気のベランダ菜園ですが、春にはどのような野菜を育てたら良いのでしょうか?春植えにおすすめの野菜を紹介します。

 

ベランダ菜園で春におすすめの野菜は?

 

春植え野菜の中でも、もっとも育てやすい野菜たち

 

枝豆(★☆☆☆☆)

枝豆とは、大豆が未成熟な状態のもので、植え付けは、4月~6月ですが、最適な時期は、4月の下旬~5月です。病気に強くあまり手間がかからない上、丈夫な性質なので、とても育てやすい野菜です。春に植えた枝豆が収穫できるのは、植えた時期によって異なってきますが、だいたい6月中旬~9月下旬までです。

枝豆には、種を撒いた状態から育てる「直まき栽培」とホームセンターなどで購入した苗を植え付けて育てる「移植栽培」の2つの方法がありますが、初めてベランダ菜園に挑戦する場合は、苗から育てる移植栽培の方が、簡単で確実に収穫までたどり着くことが出来ます。

 

枝豆を上手に育てるポイントですが、一つ目は、肥料を多くやりすぎないということです。というもの、枝豆の根っこには、根粒菌という菌が付いて、栄養となる窒素を空気中から自分で取り込むので、肥料を与えすぎると、徒長してしまい、莢(さや)やその中に出来る実ができにくくなってしまいます。

二つ目は、乾燥させないように気をつけることです。枝豆が特に乾燥に弱いというわけではありませんが、花が咲いてから実がなるまでの期間に、土が乾燥気味になってしまうと、莢の着き方が悪くなってしまいます。

 

オクラ(★☆☆☆☆)

オクラは、もともとアフリカ原産の野菜で、暑さに強く病害虫も付きにくい野菜なので、とても育てやすいです。オクラの植え付け時期は、4月上旬~6月いっぱいで、特に4月下旬~5月までの植え付けが最適です。この時期に植え付けたオクラの収穫時期は、6月中旬~9月下旬となります。

オクラを上手に育てるポイントとしては、高温に強い野菜ですが、低温や霜が付くことに関しては弱いので、気温が10℃を下回る環境で育てることをさけるようにして下さい。10℃を下回ると、生育不良になってしまいます。

 

また、オクラがある程度の草丈になったら、支柱を立て結びましょう。オクラは育つと草丈が高くなります。その割にプランター内では、しっかり根っこをなれないので、風などで倒れてしまう可能性があります。

そうなると、オクラが弱ってしまうので、倒れてしまう前に支柱で支えてあげましょう。さらに、生長が早いオクラは、実ができたら柔らかいうちに収穫するのが、美味しいオクラを食べることの出来るポイントです。

 

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小松菜(★☆☆☆☆)

適応能力が高い小松菜は、プランターや鉢植えでも簡単に育てることが出来るので、ベランダ菜園に適した初心者向けの野菜です。小松菜の植え付けは、3月上旬からで冬以外いつでも植え付けることが出来ます。春に植える時は、害虫被害に合いやすいので注意が必要です。

小松菜は、気温が高い環境にはあまり強くなく、育成適温は20℃~25度です。気温が25℃を上回ると苗が弱ってしまうので、注意が必要です。また、小松菜は種から育てることがほとんどで、種植えをした後は、植えた種がすべて発芽したら、1回目の間引きを行いましょう。

 

間引きというのは、発芽した苗の中で、葉っぱの形が悪いものや、ひょろりと細長いものを選んで、引き抜く作業を言います。2回目の間引きのタイミングは、本葉が3~4枚前後になった頃です。遅くても、本バノ数が5枚になるまでには、苗同士の間隔が5cm程度になるように間引きましょう。

それ以降の間引きは、苗同士が込み合ってきたなと感じたタイミングで行って下さい。間引くことに躊躇していると、苗が徒長してヒョロヒョロの細長い苗になってしまうので、早め早めに間引くようにしましょう。

とはいえ、せっかく発芽した苗なのに、摘んでしまうなんて、なんだか可哀想な気もしますよね。でも大丈夫!間引いた苗も、サラダなどで美味しく食べることできますよ。

 

 

ゴーヤ(★☆☆☆☆)

ゴーヤは、ニガウリとも呼ばれるウリ科の野菜で、ネットを張って栽培すれば、グリーンガーデンとしても活躍してくれます。皆さんも御存知の通り、ゴーヤは熱帯原産の野菜なので、耐暑性があり暑さには強く、生育適温は25℃~30℃と高く、気温が暑くなればなるほど生長が盛んになります。

種蒔きは、暖かい地方であれば4月上旬から出来ますが、苗を植え付ける場合は、気温、地温が共にあたたまる5月上旬まで待ったほうがいいでしょう。

 

ゴーヤは、それほどこまめに世話をしなくても、元気に育ちますが、枝葉が込み入っている場所を整理することで、より実の付き方が良くなります。また、親弦よりもそれ以降の弦(子弦や孫弦)の方が、実をたくさんつけるので、親弦は摘み取った(摘心)ほうがいいでしょう。

夏本番になると、ゴーヤの生長もより一層盛んになり、葉が生い茂ってくるので、風通しが悪くなったり影になった部分が、日照不足になってしまうことがあるので、特に夏場は、定期的に葉っぱの剪定を行い、風通しと日当たりを良くして下さい。

ゴーヤに実がなっても、苗がまだ小さい間は収穫せず、苗がある程度の大きさまで生長するまで待ってから摘み取るようにして下さい。グリーンガーデンとして育てる場合は、生長したゴーヤの重みでネットがたわんでしまわないように、しっかりと張りましょう。

 

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春植え野菜では初心者向けだが、少しコツや世話が必要な野菜

 

ミニトマト(★★☆☆☆)

ミニトマトの栽培方法はトマトとほとんど一緒ですが、ミニトマトの場合、トマトを育てるよりも、手間がかからず放置して育てることが出来、収穫量も多いです。

ミニトマトの植え付け時期は4月~6月で、種から植え付けても育てることが出来ますが、種から育てる場合は、健康な苗に育てるために色々と労力がかかるので、初めて菜園に挑戦する場合は、ホームセンターなどで販売されている、接木苗から育てるとより簡単に育てることが出来ます。

 

ミニトマトを育てる場合、一番適した気温として日中は、25℃前後、夜間は16℃~17℃くらいが、生長し易い気温となります。日当たりが良い乾いた環境を好むため、プランターの置き場所も、日照時間が多く風通しの良い場所に置いて育てるのが、上手に育てるコツです。

また、乾燥を好むため、水やりの仕方がミニトマトの生長に大きく影響してきます。ミニトマトに水を与えすぎると、トマトに含まれる水分が多くなって糖度が薄くなってしまうので、甘いトマトにするには、乾燥気味に育てて下さい。

ただ、しばらく水を与えない状態が続いた後に、一気に大量の水を与えると、結実したトマトが、急激に水を吸収して皮が破けてしまうことがあるので注意が必要です。

 

 

キュウリ(★★☆☆☆)

キュウリといえば、夏を代表する野菜ですが、種蒔きや植え付けは、4月上旬~7月下旬までに行い、収穫は、早くて6月上旬から9月いっぱいまでです。

キュウリも、病害虫に強く育てやすい初心者向けの野菜ですが、生長が低下しないようにするために、水のやり方と追肥を適切に行うことが大切です。また、過湿に弱い性質があるので、梅雨時期には、徹底した排水対策が必要となってきます。

 

キュウリを栽培する場合、種から育てる直まき栽培と苗から育てる移植栽培の2つの方法がありますが、初めてベランダ菜園に挑戦する場合は、ホームセンターなどで苗を購入して、移植栽培から初めたほうが、手軽で確実に育てることが出来るでしょう。

キュウリは、弦が伸びる野菜で、茎や葉っぱの組織が弱く風などで、折れてしまう可能性もあるので、苗を植え付けた後に、支柱を立てたりネットを張ったりして、支柱やネットに弦を誘引して育てて下さい。

 

キュウリの根は、浅く広く張るので、乾燥には弱い性質があります。そのため水切れには弱く、特に夏場には注意が必要です。

また、水やりのタイミングとしては、キュウリは夜に大きくなるので、夕方以降にたっぷりと水遣りするといいでしょう。収穫の最盛期には、結実したキュウリが1日で3cm以上も生長するので、急いで収穫するようにして下さい。

 

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ほうれん草(★★☆☆☆)

多少であれば日当たりが良くないベランダでも丈夫に育ってくれるので、初めてベランダ菜園に挑戦する人にもおすすめの野菜です。

寒さに強く、冷涼な環境を好むほうれん草の植え付けに適した期間は、春と秋の2回あります。春植えの場合は、2月下旬~4月いっぱいまでで、植え付けしたときから30~40日ほどで、収穫時期のタイミングを迎えます。

 

ほうれん草の発芽に最適な気温が15℃~20℃で、25℃以上になると、発芽率が低くなるので、なるべく気温が高くなる前に種植えをすることをお勧めします。育成適温も15℃~20℃です。

寒さに強く0℃を下回るような寒い場所でも育てることが出来ますが、生長が緩やかになるので、秋植えをする場合、寒い地域での栽培には注意が必要となります。

 

ほうれん草の場合、直まき栽培する野菜で、収穫までには最低1回の間引き作業が必要となります。もし、大きく育てたいときには、収穫までの間に2回間引いて、ほうれん草同士の間隔を大きく確保しましょう。

1回目に間引くタイミングとしては、本葉が2~3枚になった頃で、株同士の間隔が3cmほどになるように間引いて下さい。2回目のタイミングは、本葉が4~6枚になった頃で、株同士の間隔は、5~7cmになるように間引きましょう。

 

 

チンゲン菜(★★☆☆☆)

日当たりが良い場所であれば、どこでも健康に育ってくれ、種を撒いた状態からでも比較的簡単に育てることが出来るため、初めてベランダ菜園に挑戦する人におすすめの野菜です。

チンゲン菜は、4月下旬~10月上旬まで植え付けが可能ですが、夏は気温が高いため温度管理や水分管理など、お世話が少し大変になるので、育てやすい春や秋に種蒔きをすることをお勧めします。

 

チンゲン菜は、いくつか品種があるので、植える時期によって品種を変えるとより育てやすくなります。春に植える場合は、青美や青帝といった品種が代表的です。また、プランターで育てる場合は、ミニチンゲンサイといって、通常より小さいサイズのチンゲン菜がお勧めです。

チンゲン菜は寒さにも暑さにも強く、生育に適した気温が5℃~35℃で、発芽適温も15℃~35℃です。生育適温が幅広いチンゲン菜ですが、中でも15℃~20℃の環境で最もよく育ちます。

 

気温が35℃くらいまでであれば、育つことが出来るチンゲン菜ですが、乾燥にはとても弱い性質があるので、夏場は温度管理とともに土の中の水分管理が大切になってきます。

とはいえ、ミニ種のチンゲン菜であれば、収穫適期が20日~30日、通常サイズのチンゲン菜でも、高温期で30日~40日で収穫できるので、5月の上旬くらいまでに種蒔きをしておけば、気温が高くなる真夏前には収穫することが出来るので、夏場の温度管理や水分管理が心配な方は、5月上旬までに植え付けをすることをお勧めします。

 

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ナス(★★☆☆☆)

一見家庭菜園が難しそうな野菜ですが、ポイントさえ抑えておけば、比較的簡単に育てることが出来ます。しかも、収穫期間が長く、ピークを過ぎても切り戻すことで、秋ナスの収穫も可能となるため、家計にも優しい野菜なのです。

ナスには、種から育てる直まき栽培と苗から育てる移植栽培の2つの方法がありますが、初めてベランダ菜園に挑戦する場合は、苗から育てる移植栽培の方が簡単で確実に収穫までたどり着くことが出来るので、移植栽培をお勧めします。

 

ナスの植え付けは、4月上旬~6月上旬ですが、気温が高い環境を好み、10℃を下回る環境では、生育が悪くなるので、特に寒い地域で栽培する場合は、夜でも気温が15℃くらいになる時期に植え付けたほうがいいでしょう。

昼は28℃~30℃、夜で15℃~18℃くらいの気温下でよく育ち、高温を好むナスですが、乾燥には弱く水切れしないように注意しましょう。

 

夏場は、土の上にわらやマルチシート(黒いゴミ袋などでも代用できます)などを敷いておくと、乾燥をある程度防ぐことが出来ます。とはいえ、プランター栽培の場合は、土の表面が乾いた時にたっぷりと水やりをすることで、それほど乾燥に対して神経質に考えなくても大丈夫です。

ナスは、花が咲いてから25日前後で実を収穫できるようになります。収穫はまだ気温が低い早朝に、実に傷を付けないようにハサミなどで丁寧に摘み取りましょう。

ナスの実を大きくしようとして収穫せずに置いておくと、実を大きくしようと、頑張って栄養を送り続けている株が疲れて、逆に実がなりにくくなるので、未成熟な状態で早めに収穫するようにしましょう。

 

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まとめ

いかがでしたか?まだまだ寒い時期が続きますが、少しずつ近づいてきている春に向けて、お好みの野菜をベランダで栽培する準備をしてみてはいかがでしょうか?この春からは、自分で作った野菜を味わう贅沢をぜひ楽しんでみて下さい!!