クリスマスにぴったりの綺麗な赤い観葉植物ポインセチアの枯れない元気な育て方、特徴、種類について紹介します。
観葉植物ポインセチアの特徴
トウダイグサ科ユーフォルビア属のポインセチアはトウダイグサ科のユーフォルビア属の仲間です。ユーフォルビア属は全世界に約2000種もあるとされ、木本から草本、多肉植物など形状は様々です。
そのほとんどが特殊な姿や形を持ち、ユーフォルビア属の魅力は奥深いことから多くの愛好家も存在します。しかし、もしかするとクリスマスに店頭に並ぶポインセチアがユーフォルビア属だとはあまり知られていないかもしれません。
いまでは鮮やかな赤と緑のコンビネーションはクリスマスを彩る植物としてポピュラーな植物になり、交配によりその品種や流通量も増えました。クリスマスだけではなく色鮮やかな苞を楽しむために数々のポインセチアが生産されています。
原生地はメキシコ。ポインセチアの原種はメキシコ、中米に自生する常緑低木で、大きいものでは樹高6mにもなります。枝の先端に小さな花をつけ、その周りの色鮮やかな赤い葉は花をつつむ苞(ほう)になります。
野生種の苞は細いのですが、品種改良によって大きく色鮮やかなものが作り出されました。現在では園芸品種としてピンク、白、オレンジ色のものまであり、濃淡も生産農家によって様々です。色彩の美しさは他に類をみないほど鮮やかですね。
観葉植物ポインセチアの育て方
日光・温度・置く場所
ポインセチアは光をよく浴びることによって色鮮やかな苞が作り出されます。一年中日当たりの良い場所で管理します。寒さに弱く、冬に屋外にだしておくと枯れてしまいます。(耐寒温度7~8度)
また真夏の直射日光も葉焼けをしますので、春と秋以外は10度以上を保てる室内の窓辺などに置くとよいでしょう。
水やり
5~9月の間は鉢土を乾かさないように毎日でもたっぷり水を与えます。秋、気温が下がってくる10月頃から徐々に水を減らしていき、冬は土が乾いていることを確認してから与えます。
土
市販の観葉植物用の土か、赤玉土6 腐葉土4などで配合した土もよいです。
肥料
5~9月の間2ヶ月に一回、緩効性の化成肥料を置き肥します。
植え付け・植え替え
植え付け、植え替えともにしっかり気温が上がった4~5月が適しています。暑さが和らいだ9月頃もいいのですが、寒い時期に向かっていくので根の成長のためには春先がよいでしょう。
鉢底から根が見えていたり、水やりをした後なかなか土が乾かない時などは根詰まりを起こしている可能性があり、植え替えのタイミングになります。
古い根を1/3程度取り除き、新しい土でひとまわり大きな鉢に植え替えるとよいでしょう。植えつけたあとはすぐにたっぷりと水をやります。
病気・害虫
オンシツコナジラミ
「オンシツ」とつくだけに20~25度のあたたかい室温を好む、白く小さい虫です。葉の裏に潜み、養分を吸汁して生息します。排泄物がベタベタとした蜜状のもので、繁殖して増えるとそれらの排泄物がスス病の原因になったり、びっしり葉裏につき飛び回るので室内で管理する上で非常に厄介な虫といえます。
予防のためには風通しの良い場所に置き、こまめに葉に葉水を施すことですが(葉水とは、葉から少し離して霧吹きで水を吹きかけ葉から水分を吸収させること。)そのとき葉の裏にも吹きかけると効果的です。虫が付いていないかのチェックにもなりますね。
ポインセチアの短日処理
ポインセチアは短日植物といって、日照時間が短くなると苞が色付きます。夜間、室内の照明でいつまでも明るい場所では苞が色付きません。苞を美しく色づけるためには 9月頃から毎日夕方5時~翌朝8時まで鉢ごと段ボール箱などで覆って暗くし、苞が着色するまで続けます。
冬期は日が暮れるのが早いので自然と色付きますが、昼間はしっかり光を浴びせ、夜は照明を落としてめりはりのある光の当て方がポイントになります。
増やし方(挿し木)
ポインセチアは挿し木で増やすことができます。天芽から5~6節目あたりで切り、挿し穂とします。大きな葉は半分ほどの大きさに切り、切り口から白い乳白色の液が出なくなるまで茎を水に挿しておきます。
赤玉土やパーライトを敷き詰めた容器を挿し床にして2、3cmの深さに挿し3週間ほど半日陰の場所で乾燥させないように管理します。その後少しづつ日光にあて、しっかりと根付いたら土に植え付けます。(鉢上げ)
※ポインセチアは葉や茎の切り口から乳白色の樹液を出します。ユーフォルビア属特有の樹液ですが、有毒なので注意が必要です。
ポインセチアのアレンジ
ポインセチアを適当な長さに切ってオアシスに挿してフラワーアレンジメントにすると空間を華やかにしてくれます。メインにポインセチアを挿して後ろに高さのある植物を配置したり、全体的に半球状に形つくってもポインセチアならバランスが取りやすいですよ。
また、鉢物のポインセチアは大型のコニファーのツリーの株元に配置するとクリスマスの雰囲気がぐっと増します。その場合、針葉樹と水の吸収スピードが異なるため、一緒には植えずポインセチアはポットのまま飾りましょう。シーズンが終わったら土に植え付けるとよいです。
観葉植物ポインセチアの種類
ジングルベル
出典:Picssr
赤地に白またはクリーム色の斑が入る定番のポインセチアです。
ウィンターローズ
出典:診療室のバラ
赤い苞が内側に丸くくるまった珍しいポインセチアです。八重咲きにも見えてとても華やかな印象です。
レモンスノー
出典:千草園芸
鮮やかなレモンイエローの品種です。赤色もいいけれど黄色も爽やかでおしゃれですね。ポインセチアの品種は年々増えていって品種数はとても多いです。苞は単色のものでも色味が違ったり、斑入りやマーブル模様のものなど様々で、交配されるたびに新しい_名前が付けられています。
まとめ
ポインセチアは原生地に自生する本種ほど非常に強健な低木になりますが、園芸用に出回るものは暑さ寒さに弱く管理が必要です。しかしその分、鮮やかな苞の色彩は見る人を楽しませてくれます。
まさにクリスマスの主役といっても過言ではないポインセチア。アレンジして冬を彩ったあと夏を越して、次の冬また鮮やかに色づくことを楽しみに育ててみてはいかがでしょうか。