アンスリウムの育て方|種類、病気、害虫は?

アンスリウムの枯れない元気な育て方、特徴、種類、病気、害虫について紹介します。

 

観葉植物アンスリウムの特徴

サトイモ科アンスリウム属(ベニウチワ属)のアンスリウムはビニールのような質感の鮮やかな花と葉の美しい緑が調和した、やや湿気を好む美しい観葉植物です。原産地熱帯はアメリカ、コロンビア、エクアドル、東南アジア。

花といってもビニールの質感の花弁のように見える部分は仏炎苞(ぶつえんほう)と呼ばれ、仏像の光背に似た苞になります。アンスリウムの仲間は熱帯アメリカや西インド諸島に600種ほどが分布していて、湿度の高い樹林に着生して自生しています。

 

鮮やかな赤い花の印象が強い植物ですが、花をつけず美しい葉や実を鑑賞するものもあります。観葉植物として、または切り花として栽培されて多数の園芸品種があり、どの種類も直立してつる性のものもあります。

一般的にアンスリウムと呼ばれる代表的な品種が、アンスリウム・アンドレアヌムで別名オオベニウチワの名の通り光沢のある赤いハート形の苞が特徴です。南国ムード満点で鮮やかな赤色は人の目を惹きつけとても魅力的です。

 

 

観葉植物アンスリウムの育て方

日光・置く場所・温度

アンスリウムは強い日差しに弱く、柔らかい光を好みます。高温には強いので5月~9月は屋外で30~40%遮光した場所におきます。梅雨時期などは特にアンスリウムにとって最適な気候になります。真夏で日差しが強すぎる場所や西日などはさけて日陰におきましょう。

寒さには弱く耐寒温度は13~15度程度です。10月頃になったら徐々に室内の暖かい場所に移動します。明るいカーテン越しなどが適していますが、真冬は思いの他窓辺の気温が下がることがありますので気をつけましょう。

 

 

水やり

5月~9月は土が乾いたらたっぷりと水をやります。下葉が黄変して落ちる場合は湿度不足のことが多いです。高温多湿な環境を好むアンスリウムですが大気中の湿度が高い状態が最適で、鉢土がいつも湿った状態ですと根腐れを起こすことがあります。

常に排水のよい土が乾ききる前に水やりをして、一向に乾かないときは葉水に切り替え土を乾かすようにします。(葉水とは、葉から少し離して霧吹きで水を吹きかけ葉から水分を吸収させること。病気や害虫の予防にもなります)

秋以降は徐々に水やりを控え、鉢土を乾燥気味に管理します。暖房などで室内が乾燥しますのでこまめに葉水をして空気中の湿度を上げるとよいでしょう。

 

 

着生植物なので水はけのよい用土が適しています。鹿沼土とパーライト、ピートモスを同じ割合で混ぜた配合土がおすすめです。

 

 

肥料

5月~9月の間に1、2回、緩効性化成肥料を置き肥します。その間、薄めた液肥を適宜与えてもよいです。しかし多肥は厳禁です。

 

 

植え替え・株分け

アンスリウムにとって土は最も大切な要素です。お花を咲かせるため、また土の排水性を高めて健康に維持していくためにも購入から2年ほど経つ成長旺盛なものは新しい用土に土替えするようにしましょう。

5月~9月の間、鉢から取り出した根の1/3と古い土を取り除きます。そのまま一回りおおきな鉢に新しい用土で植え付けます。このときボリュームのある株は株分けと言って、根を分割して植えてもよいです。

 

パンパンに張った根は手でほぐしにくいのでハサミで根の上部に切り込みを入れてあとは手でほぐし分けます。あまり根にダメージがかかると回復にも時間がかかりますので気をつけます。そうして二つにわけた株を別々の鉢に植え付けます。

植え替えたらすぐにたっぷりと水をやり、しばらく水切れに注意しながら半日陰の場所で管理します。

 

 

増やし方(取り木)

アンスリウムは取り木で増やすことができます。下葉が落ちて姿の悪くなった株を根元で切り詰め、高根の出ている部分(茎から出ている根)に湿った水苔を巻き、ワイヤーや麻布で巻きつけます。

そのまま苔玉が乾かないように管理して、成長したら発根しているサインになります。発根したらワイヤーを外し、水苔を巻いたまま新しい用土に植え付けます。この作業は十分に気温が上がった5月~7月頃が適しています。

 

 

アンスリウムの病気・害虫

カイガラムシ

葉や茎、幹について養分を吸汁して繁殖する、固い茶褐色の殻に覆われた虫です。蜜状のべたべたした排泄物を出すため生育不良を起こすことがあります。成虫は見つけ次第取り除き、べたべたする場合は洗い流します。白い粉をまとったものはコナカイガラムシです。

 

ナメクジ

屋外で暖かい時期に発生しやすく葉や新芽など、食べられる場所であればどこでも食害します。夜間に屋外で活動しているナメクジは昼間は鉢下などにひそんでいることが多いので、もしキラキラと光るナメクジが通った跡を発見したら鉢底などをさがしてみてください。市販のナメクジに効く薬剤なども売られています。

 

ハダニ

夏に葉が白っぽくなってきたらハダニが原因と思われます。葉水で葉の湿度を保てばある程度害虫の発生は予防できますが発生した場合は殺ダニ剤などで駆除します。

 

 

アンスリウムの種類

アンスリウム・アンドレアヌム(オオベニウチワ)

出典:ねこのしっぽ

原生地:コロンビア

アンスリウムの中の代表格で赤い鮮やかな苞を持つ品種です。湿林の中で大樹に着生しています。温度と湿度が整った環境であればほぼ一年中開花し、花の色も白色、サーモンピンクなど交配種によって様々です。

 

ヒメアンスリウム

出典:hanazukin(花ずきん)

アンドレアヌムの実生から出たひとまわり小さな矮性種です。性質は強健で花をたくさんつけます。

 

アンスリウム・ニーナ

豊橋の大十園にてヒメアンスリウムと普通種を掛け合わせて誕生した品種です。ヒメアンスリウムに比べると花、葉姿ともに2倍くらいありとくに花は濃赤色で光沢が強く花もちがよいのが特徴です。

 

アンスリウム・クリスタリヌム(シロシマウチワ)

原生地:コロンビア

葉は暗緑色でビロード状の光沢があり銀白色の葉脈がはしります。短い太い茎に気根を出し、成長は遅く高さは低めの品種です。

 

アンスリウム・マグニフィカム

原生地:コロンビア

観葉植物としては葉を楽しむものになります。葉は大きく円形で暗緑色とクリスタリヌムに似ていますが性質はそれより強いです。

 

アンスリウム・スカンデンス(ノボリウチワ)

原生地:エクアドル

小型の半つる性の品種です。茎は棒状で気根を出し、白色の苞を持った花が付きますが目立ちません。その後つける白い房状の果実が鑑賞価値が高いです。

 

アンスリウムは南国の雰囲気を持ち、アジアンテイストなインテリアにもよく合います。赤い花は鑑賞価値が高く切り花としても利用され、モンステラなど南国系の葉と組み合わせてアレンジすると赤色が映えてとてもおしゃれです。赤い花を最大限生かすように組み合わせる鉢を考えるのも楽しいですね。