コニファーの種類|育て方、剪定、挿し木は?

コニファー類の観葉植物の種類、特徴、育て方について紹介します。

 

観葉植物コニファー類の特徴

マツ科(トウヒ属)(モミ属)スギ科、ヒノキ科など数多い針葉樹の中でも庭植えや鉢植えとして鑑賞用に栽培されているものを総じてコニファーと呼びます。

欧米では、コニファーガーデンという針葉樹だけの庭園もあり、品種によって色や樹形、葉姿の違いが楽しまれています。クリスマスシーズンにもなるとゴールドクレストを中心にヒノキ科などの針葉樹が多く出回るようになります。

 

クリスマスツリーに生の木を使うと雰囲気がぐっと高まりますね。それだけではなく、寒さに強いことも冬に多く出回る理由の一つです。寒い地域でも街路樹や庭の生垣などに利用されていて風雨にも強いです。逆に暑さや蒸れに弱く、特に鉢植えのものは管理にコツがいります。

針葉樹の種類は多岐に分類されていて専門家でなければ見分けも難しくなってきます。まずは店頭によく鉢植えとして並ぶ、代表的な品種から見ていきましょう。

 

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コニファー類の種類

 

エレガンテシマ

出典:ゆきたんぶろぐ

ヒノキ科クロベ属

手のひらを広げたような平な葉が重なりあう、非常に丈夫な針葉樹です。ラテン語で「美しい」とゆう意味もあるエレガンテシマはとても生育が早く、地植えで根が伸びやすい環境下では一年で30cmほど成長し、大きいもので樹高5mほどの大きさになります。

通常生垣にされているものは根域制限がされていたり、毎年刈り込んで_天芽を切っていますのでそこまでの大きさにはなりませんが、鉢植えのもので10号鉢クラスになると2mほどの高さのものもあります。

 

 

ゴールドクレスト

出典:Wikipedia

ヒノキ科イトスギ属

モントレイサイプレスの園芸品種であるゴールドクレストはライムグリーンの明るい葉色で人気の高い品種です。大きな鉢のものから小さな30cmほどのミニチュアなものもあり、小さな品種は矮性品種と言って通常の品種より全体的に小さい状態で成長する性質を持たせたものになります。

成長につれて円錐状に自然と形づくられていきますのでスタイリッシュに飾ることができます。ライムグリーンの葉色を維持するためには明るくさんさんと陽が差し込む明るい室内などで管理するとよいです。日当たりの悪い場所や、戸外で育てると黄色く変色することがあります。

 

 

ブルーアイス

出典:座敷わらし犬とうさぎガーデン

ヒノキ科イトスギ属

剪定に強く、病害虫も少なく育てやすいことに加え、葉が銀白色で新芽ほど輝きを増し、成長とともに美しい緑色に変化することから近年人気のでてきた品種です。また、比較的耐暑性もあり、耐寒性もあります。

 

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もみの木

マツ科モミ属

モミの木とゆうとクリスマスツリーの象徴のようで、洋風なイメージですが主に日本で自生するものを指します。ゴールドクレストなどに比べると剪定の手間もありません。

 

 

オウシュウトウヒ(ドイツトウヒ)

マツ科トウヒ属

ヨーロッパ原産の針葉樹です。クリスマスツリーとしてはモミの木とならんでよく使われていて、幼い木のときはモミと区別がつきにくいほど似ています。

 

 

観葉植物コニファー類の育て方

日光・置く場所

日当たりのよい、風通しのよい場所で管理します。日当たりの悪い場所ですと、葉色が悪くなるだけではなく、軟弱な株になってしまいます。室内に置く場合、エアコンや暖房による風に注意が必要です。

乾燥した風にあたると枯れ込んでしまいますので、できるだけ窓辺の、湿度も含んだ外気が取り込める場所が最適です。最近では日本でも40度近い気温が観測されるほどの酷暑の日があります。そういった気候下ではいくら丈夫な針葉樹とはいえ、植えて間もない株や若木では枯れ込んでしまうこともあります。

もともと針葉樹は屋外でその性質を発揮して上へ上へと伸びるのですが、鑑賞目的の鉢植えのコニファー類はある程度、暑さ寒さなどのリスクを人の手によって減らしてあげないと生育するのが難しいといえます。

 

 

水やり

品種によって違いはあるものの基本的に乾燥に弱いです。鉢植えのものは特に乾きやすいので年間をとおして土がかわいたら水を与えます。また、蒸れにも弱く常に土が湿った状態ですと葉の付け根の方から枯れこむことがあります。

通気性が悪いことが原因の場合もありますのでしっかり水を与えたあとは風通しのよい場所におくなどします。地植えのものは、植えたばかりの幼木は乾燥させないように適度に水を補います。植えて一年以上経つ成木は、晴天続きで乾燥が気になる時以外、自然の降雨で十分です。

 

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赤玉土7・腐葉土3の割合で混ぜた土に鹿沼土やピートモスを少量混ぜてもよいです。やや酸性の土が適しています。

 

 

肥料

コニファーは肥料がなくても生育旺盛なのであまり必要としませんが、もし与えるとしたら春に緩効性の固形肥料などを株元に置き肥するとよいです。緩やかに効く油かすなどがおすすめです。

 

 

植え付け・植え替え

コニファーは乾燥や高温多湿に弱いので植え付け、植え替えともに3~5月、9~10月が適しています。

成長は早く、根回りがよいため、根詰まりしやすいです。一年に一回、古い根を1/3程度取り除き、新しい土でひとまわり大きな鉢に植え替えるとよいでしょう。植えつけたあとはすぐにたっぷりと水をやります。

観葉植物の『植え替え』のコツ|土、時期は?

 

増やし方(挿し木)

コニファーは挿し木で増やすことができます。3~6月頃、15cm程度の長さで切り口を斜めに切り取り、葉先も切り取ります。そのまますぐに水に切り口をつけて1時間程吸水させます。(水あげ)

赤玉土、または鹿沼土を敷き詰めた容器を挿し床として挿し穂を挿し、しっかり発根するまで乾燥させないように管理します。ぐらぐらしなくなるなど発根が確認されたら土に植え付けます。(鉢上げ)

 

 

剪定

コニファーが中心から枯れ込んできたときは、まず乾燥による水分不足を疑います。それ以外に考えられる原因は風通しの悪さが原因のこともあります。高温多湿な時期はとくに風通しに注意が必要です。茶色く枯れた部分は取り除き、中心の方の風通しを確保するために適宜剪定してください。

また高くなりすぎた樹高を抑えたり、バランスを整えるためにこまめに剪定をすることが美しい樹形を保つこつです。芯となる幹を一本決めて、それを中心に円錐型になるように伸びすぎた枝を剪定します。

また、トピアリーといって刈り込んで丸くするなど形作ることもできます。シンボル的な存在感が出ますので、玄関などに置くと目をひくワンポイントになりますね。

 

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まとめ

針葉樹はとても種類が多く、樹形も個性的で冬の寒さにも強いので秋口に購入して飾り付けをするとクリスマスの雰囲気がぐっと高まります。人工的なツリーもいいですが、生の木を飾るとぐっと温かみが増しますね。乾燥と夏の蒸れに注意して、ぜひ一度、本物のクリスマスツリーにチャレンジしてみてください。