空気清浄効果のある観葉植物の種類12選

空気清浄機によって空気を綺麗にしている家庭は多いと思います。でも、空気清浄機を使わなくても、観葉植物が空気を綺麗にしてくれるということを知っていますか?空気清浄の効果が高い観葉植物を紹介します。

 

観葉植物に空気清浄効果があるメカニズム

実は、観葉植物の空気清浄効果については、あの有名なNASA(アメリカ航空宇宙局)も長年研究していて、その研究結果から、最も空気清浄に優れていた50種類の植物を『エコ・プラント』として発表しています。

エコ・プラントと呼ばれる観葉植物は、ただ空気を清浄する能力だけでなく、シックハウス症候群の原因と言われている有毒なガスをも除去する力があるそうです。では、どのようにしてそれらの観葉植物たちは、空気を浄化しているのでしょうか?

 

実は、自分の体内に有毒ガスを含んだ空気を取り入れているのです!まず、植物が呼吸し水分の出入りを調節している、「気孔」と呼ばれる葉っぱにある小さな穴のような場所から、有毒ガスを含んだ空気を体内に取り入れます。

この時、有毒ガスの約30%が葉っぱに吸収されます。残った70%の有毒ガスは、根っこまで運ばれ、根っこの回りにいる微生物によって吸収分解されるのです。つまり、観葉植物が、自然に行っている呼吸や光合成といった生命活動が、有毒ガスを除去し空気を綺麗にしているのです。

 

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空気清浄効果があるおすすめの観葉植物の種類

ここでは、NASAがエコ・プラントとして発表した中から、日本でも比較的簡単に育てることができる観葉植物を紹介します。

 

ドラセナ・マッサンゲアナ

出典:フラワーギフト・胡蝶蘭の専門店

「幸福の木」としても有名なドラセナ・マッサンゲアナは、エコ・プラントとしてもとても優秀で、多くの有害物質を除去するほか、蒸散作用もあり、とにかく室内の空気を清浄する能力が優れています。

中でも、ホルムアルデヒド・アンモニア・トルエン・キシレンなど、室内における有害物質を除去する効果が高く、その除去能力に注目が集まっています。空気清浄の点からだけでなく、生命力が強いため育てやすい点や、ドラセナ・マッサンゲアナが持つ言い伝えからも、人気の観葉植物です。

 

ドラセナは日の光を好むので、なるべく日差しのよく入る明るい場所に置いて育てて下さい。ただ、直射日光に当たると、葉っぱが日焼けする「葉焼け」とう状態になり、枯れて落葉してしまうので、窓際に置く場合は、レースのカーテンなどで直射日光を和らげて下さい。

ドラセナには、耐陰性があるので、多少日陰の場所であっても元気に育つことも出来ます。但し、ずっと日陰において育てると、「徒長(とちょう)」といってヒョロヒョロとした枝や葉っぱが生えるので、定期的に日光浴させてあげましょう。

また、ドラセナは、乾燥に強い観葉植物なので、生長期の間は土の表面が乾いてから水やりをし、生長が緩やかになるに従って土が乾燥したあと数日経ってから水遣りするようにしてください。

ドラセナの育て方|種類、挿し木、植え替えは?

 

 

サンスベリア

こちらも、観葉植物として人気の植物です。エコ・プラントとしては、ホルムアルデヒド・アンモニア・クロロホルムなどの有害物質を吸収分解します。また、他の観葉植物にはみられない、夜の間に二酸化炭素を吸収して酸素を作り出すという特徴があります。

その他にも、マイナスイオンや水分も放出するため、リラクゼーション効果や加湿を促す効果も期待できます。サンスベリアは、とても育てるのが簡単なので観葉植物を初めて育てるという人たちにも人気です。

 

日の光が好きなサンスベリアは、日の当たる明るい場所かレースのカーテンなどで日差しを遮った程度の明るい日陰で育てることがベストですが、耐陰性があるので、多少日陰の場所であっても育つことが出来ます。

ただし、ずっとそのような場所で育てると、日照不足により徒長を起こすので、1日のうち4~5時間ほどは、日光浴させるようにして下さい。また、真夏の西日のような強すぎる日差しや直射日光にも弱いので、そのような日差しがサンスベリアに当たる場合は、場所を移動するか、レースのカーテンなどで日差しを和らげて下さい。

サンスベリアの種類|人気、珍しい品種の画像一覧

 

アレカヤシ

出典:ルーミングスケープ

南国ムード漂うアレカヤシも人気の観葉植物の1つでヤシ科の中では、インテリアグリーンに一番利用されている観葉植物でもあります。エコ・プラントとしては、キシレン・トルエン・一酸化炭素などの有害物質を吸着するだけでなく、空気中に水分を多く放出する特徴があるため、加湿の効果も期待できます。

さらに、マイナスイオンを放出する効果もあるようです。葉っぱが、鳥の羽のように広がり、優雅で華やかな印象を与えるため、家庭だけでなくオフィスやお店などでも、インテリアグリーンとして広く取り入れられています。

 

アカシヤシを育てる時に、気をつけなければいけないポイントは室温です。熱帯地方や亜熱帯地方の、暖かい場所で自生するアカシヤシは、寒さに弱く気温が10℃を下回ると、枯れ始めます。特に、寒くなる冬には日差しが入る明るくて暖かい場所で育てるようにしましょう。

基本的には、暖かな明るい場所で管理することがベストですが、直射日光を浴びると、葉っぱが変色する可能性があるので、レースのカーテンなどで直射日光を和らげて下さい。

ヤシの木の種類|観葉植物で育てられる品種は?

 

スパティフィラム

サトイモ科のスパティフィラムは、白い仏炎苞(ぶつえんほう)がとても美しく、花が咲く観葉植物として人気があります。

エコ・プラントとしては、他のエコ・プラントから見ると、有害な物質を吸着する力は弱めなのですが、その分、トリクロロエチレン・ホルムアルデヒド・ベンゼン・キシレン・アンモニアと効果を発揮する有害物質の品数は多く、しかも二酸化炭素を浄化する作用が高いと言われています。

 

スパティフィラムは、明るい日陰で育てるのがポイントです。直射日光や西日のような強い日差しに当たると、葉焼けを起こして枯れてしまいます。逆に、日陰において育てると、日照不足によって花が咲かないので、スパティフィラムの特徴でもある仏炎苞を楽しむことができなくなります。

また、生長期には水をたくさん欲しがるので、水切れしないよに土の表面が乾ききる前に水やりをしなくてはいけません。そういう意味では、初めて観葉植物を育てるという人には少し難しい観葉植物かもしれません。

 

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観音竹(かんのんちく)

出典:フラワーコーポレーション

竹と名前がついていますが、れっきとしたヤシ科の観葉植物で、ヤシ科の中で、最も育てやすい品種の1つです。エコ・プラントとしての効果は、ホルムアルデヒド・キシレン・アンモニアといった有害物質を除去する高い効果があります。

また、水分の蒸散も活発であるため、部屋の加湿効果も期待できます。観音竹は、縁起が良い観葉植物として、風水的にも人気がある植物で、どんなインテリアにもすんなり馴染むため、置き場所を選ばないという点でも魅力があります。

 

また、水やりのタイミングさえ気をつければ、病害虫に強く耐陰性もあるため、観葉植物を初めて育てる人にも育てやすい植物です。直射日光に当たると葉焼けを起こしてしまいますが、明るい日陰を好むので、レースのカーテン越しの明るさのある場所で育てることがベストです。

観音竹は水切れに弱いので、土が乾いたらすぐにたっぷりの水をあげて下さい。ただ、過湿にも弱い性質があるので、水やりは、土が乾いているか確かめてからにして、受け皿に溜まった水は、必ず捨てるようにしましょう。

 

 

アロエベラ

多肉植物で、ゲル状の果肉は食用としても有名なアロエベラは、火傷や怪我などに効くとされ、薬効が高いことでも知られています。そんなアロエベラは、さらにエコ・プラントとしても効果を発揮します。空気中のホルムアルデヒド・ベンゼンを浄化する作用があり、空気洗浄効果が高い観葉植物です。

しかも、多肉植物であることから乾燥に強く、害虫も付きにくいことから、あまり手がかからず初心者でも育てやすい植物です。

 

多くの観葉植物は、直射日光から避けた場所で育てる傾向にありますが、アロエに関しては、強い日差しを好み、室内で育てる場合も直射日光がよく当たる窓際で育てると良いでしょう。

また、耐寒性もあるため、アロエが凍るような場所でなければ、0℃くらいの気温まで耐えることが出来ます。そのため、越冬も比較的簡単に出来ます。

 

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ネフロレピス

出典:Ome Inter flora Blog

ネフロレピスはシダ科の植物で、小さな縮れた葉っぱをたくさん付け、こんもりと茂る姿がスタイリッシュな観葉植物です。エコ・プラントとしては、有害物質の中でも特にホルムアルデヒドを除去する効果が高いと言われています。

また、室内に水分を蒸散する作用も、他の植物から比べると格段に高いと言われています。ネフロレピスは、枝や葉っぱを下に垂らす性質があるので、部屋に飾る時は、棚の上などの高い位置に置いたり、ハンギングバスケットなどに入れ、壁にかけたり天井から吊るしたりして飾るといいでしょう。

 

他の植物の葉っぱにぶつかると、ネフロレピスが弱ってしまうので、飾る時は回りに他の植物がない、広々したスペースで飾るようにしましょう。

シダ科の植物なので直射日光には弱く、耐陰性があるので、日差しの入る場所であればどこでも育ちますが、レースのカーテン越しの明るい日陰か、半日陰において育てるのがベストです。

 

 

ポトス

ツル性の観葉植物で、葉色はつややかな緑色や黄色の斑が美しく、観葉植物として日本で多く流通しています。ツル性であることから、ハンギング仕立てだったり、高い棚の上などから、ツルを垂らした飾り方をする人も多いようです。

エコ・プラントとしては、ホルムアルデヒド・キシレン・ベンゼンといった揮発性有害物質を吸着し、空気清浄の高い効果を発揮してくれる観葉植物です。その効果の高さは、エコ・プラントと呼ばれる観葉植物の中でも上位ランクです。

 

ポトスは、耐陰性があるので、よほど暗い日陰でない限り、ある程度の日差しさえ入れば、どこに置いて育てても、そう簡単に枯れることはありません。

ただ、直射日光が当たる場所に置くと、葉っぱが変色することがあるので、レースのカーテンなどで日光を和らげた明るい日陰の場所に置くのが良いでしょう。

 

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アイビー(ヘデラ)

ヘデラやキヅタとも呼ばれるアイビーも、ツタ性の観葉植物として有名な植物で、葉っぱの形や葉色が可愛いことから、インテリアグリーンとしてもよく用いられます。

エコ・プラントとしてみると、トリクロロエチレン・ホルムアルデヒド・ベンゼン・キシレンの4つの有害物質を除去してくれます。その中でも、特にホルムアルデヒドの除去作用が高いと言われています。また、蒸散作用も高いため、室内を加湿する効果も期待できます。

 

アイビーは、ツタをよく伸ばす観葉植物なので、ハンギングバスケットなどに入れ、壁や天井から吊り下げたり、棚などの高い場所に置いたり、ツタをワイヤーなどに絡めて自分好みに仕立てたりと、様々に楽しむことが出来ます。

高温な環境時は、それほど強くありませんが、耐陰性があるため、多少日陰の場所であっても育つことが出来ます。ただ、午前の間は明るい日陰になる場所において育てると、いきいきと元気に育ちます。

 

 

ベンジャミン

公園などの公共の場でも見かけることの多いベンジャミンも、人気の観葉植物の1つです。ベンジャミンが育つ場所に慣れるまでは、少し時間がかかりますが、その環境に慣れてしまえば、とても育てやすい植物です。

エコ・プラントとしては、ホルムアルデヒド・キシレンを除去する効果があります。しかも、ホルムアルデヒドを取り除く効果が高いという事が、NASAの実験結果からもわかっています。

 

ベンジャミンは、自然そのままの樹形のスタンダードな仕立ての他、枝や幹が柔らかい事から、幹を三つ編み仕立てにしたり、自分好みの仕立てにすることが出来ます。さらに、剪定や切り戻しなどで、枝や葉っぱを刈り込んでも、よほどのことがない限り、株が弱ることがないので、樹形を様々な形にアレンジできるため、お洒落な生きたオブジェとしても楽しむことが出来るという魅力もあります。

耐陰性があるため、日陰の場所でも育つことが出来ますが、本来日の光を好む植物なので、特に日差しが弱くなる冬場には、日当たりの良い場所に置いて育てることをお勧めします。

 

 

ディフェンバキア

出典:冨永植物

ディフェンバキアの特徴は、葉っぱの色が中心部に向かって薄くなっていることで、そのグラデーションがとても綺麗で、インテリアグリーンとしても人気がある観葉植物です。

エコ・プラントとしては、ホルムアルデヒド・キシレン・トルエンといった有害な化学物質を除去して、空気を綺麗にする効果が高い観葉植物です。

 

ディフェンバキアの中でも、白や淡い黄色の斑が入った葉っぱが特に人気で、特徴でもある葉っぱのグラデーションも手伝い、見る人にエキゾチックな印象を与えてます。

ただ、ディフェンバキアは、植物全体にシュウ酸カルシウムという毒を含み、葉っぱや茎にも高い毒性があるため、誤って触ると皮膚がかぶれるおそれがあります。また、万が一葉っぱや樹液などを口に含んでしうと、熱を出したり、口の中が炎症を起こしたりするため、小さい子どもやペットがいる家庭にこの観葉植物を置く場合は、厳重な注意が必要です。

 

育て方としては、春から秋にかけては、直射日光が差し込まない明るい日陰に置き、秋以降には、午前中に十分な日差しを浴びれる場所に置いて育てましょう。

空気中は、過湿な環境のほうがよく育ちますが、土は乾燥気味な方が好きで、生長期は土の表面が乾いてから、たっぷり水やりをしましょう。

 

 

オリズルラン

日陰や暑さに強いことから、初めて観葉植物を育てるという人にも人気の観葉植物です。多年草で、ランナーという長細い茎のようなものを伸ばし、その先端に子どもの株をつけて殖やすという特徴があります。

ランナーの先についた子株が、まるで折り鶴がぶら下がっているように見えることから、この名前がつきました。エコ・プラントとしては、ホルムアルデヒド・キシレンを吸収して、除去する効果があります。

 

オリズルランは、真夏の直射日光が苦手なので、夏場は、直射日光を避けた半日陰で育てると良いでしょう。耐陰性があるため、日陰でも育つことが出来るオリズルランですが、日光が嫌いなわけではないので、真夏以外は、明るい日陰に置いて育てることで、元気な株に育つでしょう。

また、オリズルランの根っこは太く、ある程度の水分をためておくことが出来るため、乾燥には強い観葉植物です。春から秋にかけての生長期には、土の表面が乾いてからたっぷり水やりしましょう。

 

 

まとめ

NASAも認める空気清浄効果がある観葉植物『エコ・プラント』について紹介しました。観葉植物は、インテリアに癒やしを与えるだけでなく、空気もきれいにしてくれるとは驚きですよね。ぜひ、エコ・プラントと呼ばれる観葉植物を置いて、よりリラックスできる癒やしの空間を演出してみて下さい。