オリヅルランの育て方|植え替え、水やりは?

丈夫で育て方が割りと簡単な事から、観葉植物を初めて育てるという人にも育てやすいオリヅルラン。シュッと長細い葉っぱが放射状に広がり、曲線を描く姿はスタイリシュな印象を与えてくれます。オリヅルランの育て方について紹介します。

 

観葉植物オリヅルランの特徴

オリヅルランは原産は南アフリカですが、ヨーロッパからアジアの広い範囲で分布しているユリ科の植物です。多年草で、1年中細長い緑の葉っぱを生やし、長期にわたって枯れずに育ってくれます。

また、オリヅルランは耐陰性に優れ、陽射しが届きにくい暗めの室内でも元気に育ち、耐寒性もあるため、どんな場所でもあまり気にすることなく飾ることが出来ます。

オリヅルランは、生長するとともにランナーという長細い茎を伸ばし、その先に子株を付けるのが特徴です。その子株がまるで折り鶴に見えることからオリヅルランという名前がつきました。

 

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観葉植物オリヅルランの育て方

置き場所・日光

耐陰性に優れたオリヅルランは、屋外でも屋内でも育てる事ができます。どちらで育てるにしても、ある程度の日陰であれば、大した問題なく育ちます。

しかし、日光に当たる場所においたほうが、健康的で丈夫な株に育つので、なるべく日光が当たりやすい窓際やベランダなどに置くと良いでしょう。ただ、真夏の強い直射日光が苦手です。

直射日光を当てると、葉焼けといって、葉っぱがやけどしたような状態になるので、夏場は明るい日陰に置くか、レースのカーテンをして直射日光を避けて管理して下さい。

 

 

温度

原産地が南アフリカのオリヅルランですが、比較的寒さには強く、気温が3℃近くにまでなっても、あまり枯れることはありません。しかし、霜に当たってしまうと、葉っぱや根にダメージを受け枯れてしまいます。

また、0℃以下の場所に長い時間置いておくと、葉っぱの先が黒くなるので、もし屋外で育てる場合、晩秋から冬にかけては、室内に取り込んだほうが良いでしょう。

 

また、その期間の置き場所としては、霜が当たらないように窓際から離し、少し部屋の内側へ置くと良いと思います。室内で気をつけなければいけないのが、エアコンなどの風です。

風通しの良い場所に置いて育てるのは(自然の風ならば)いいのですが、エアコンなどの風がオリヅルランに直接当たると、葉っっぱが傷んでしまうので、エアコンの風が当たらない場所を選んでおいて下さい。

オリヅルランは、寒さに強いと書きましたが、シャムオリヅルランという種類は10℃以上の気温が必要なものもありますので、注意が必要です。

 

 

水やり

オリヅルランの根は、水分をたくさん貯められるように太く発達しているので、比較的乾燥には強い植物です。ですので、土が乾いていない内に水を与えると、根腐れを起こして枯れる可能性があります。

とはいえ生長期は、水分をよく吸収するので、土も乾きやすいです。オリヅルランの生長期である春から秋にかけては、鉢の土の表面が乾いてきたら、鉢の底から水が流れるまでたっぷり水を与えましょう。

 

気温が10℃前後になる晩秋にかけて、オリヅルランの生長は緩やかになってきます。その頃になると、生長期の頃よりも水やりの回数を減らし、土の表面が乾いても3日~4日ほど経ってから水やりするようにします。

もし、水やりの回数を減らして、葉っぱの元気がなくなるようなことがあれば、水やりの回数を少し増やしても構いません。

また、通常の水やりの他に毎日1回は、葉っぱに霧吹いなどで水をかける葉水をして下さい。これは、害虫であるハダニやアブラムシがつかないように予防する意味もあるので、なるべく毎日葉水をして下さい。

 

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肥料

基本的には肥料がなくても育ちますが、肥料を与えたほうが生長が早く、葉っぱの色つやが鮮やかになります。肥料を与える場合は、生長期である春から秋にかけ、決められた濃度に薄めた液体肥料を10日に1回の割合で与えるか、ゆっくりと効く置き肥を与えましょう。

またこの時、化成肥料を使うと、コバエの発生を防ぐことが出来るのでオススメです。

肥料は必ず春から秋に与えて下さい。もし、生長が緩やかになる晩秋から冬に与えてしまうと、根っこが肥料に負け肥料焼けをする可能性があります。

 

 

植え替え

いつも通りに水やりをしているのに、葉っぱの先が変色してきたら、鉢の中で根詰まりをしている可能性があります。

根詰まりというのは、オリヅルランの根っこが生長したことで、鉢の中が根っこでパンパンになってしまい、それ以上根っこが生長できなくなってしまう状態のことをいいます。

通常は1年~2年に1回植え替えるのですが、生長の早いオリヅルランは、環境によっては毎年植え替えを行ったほうがいいかもしれません。また、植え替えに適した時期は5月~9月で、5月~6月が最も適した時期となります。植え替えの手順や準備物は以下のとおりです。

 

植え替えで用意するもの

  • 一回り大きい鉢
  • 新しい用土
    (※自分でもブレンドできますが、園芸店などで販売している水はけの良い観葉植物用の培養土を使用すると簡単です)
  • 鉢底ネット(鉢によっては必要ない場合があります)
  • 鉢底石
  • 割り箸などの長細い棒
  • 園芸用のハサミ(なければ家庭用の清潔なハサミ)

 

植え替えの手順

  1. 水やりを控え、鉢の土を乾かす。
  2. 用意した鉢に底穴がある場合、鉢底ネットを置き鉢底石を敷き詰める。
  3. 新しい土を1/3ほど鉢に入れる
  4. オリヅルランを元の鉢から取り出す。
  5. 根っこに付いた土を落とし、腐って黒ずんた根っこをハサミで切る。
  6. 新しい鉢の中心にオリヅルランを置き、鉢の縁から2~3cm下まで土をかぶせる。
  7. 土の表面を割り箸などで突き、根っこの隙間まで土が入り込むようなじませる。
  8. 鉢の底から水が流れるくらいたっぷりと水を与える。

 

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害虫・病気

ハダニ・アブラムシ・カイガラムシが、オリヅルランに付きやすい害虫となっています。ハダニは、1mmよりも小さい害虫で、葉の裏側に寄生し葉の汁を吸って生きています。

ハダニが汁を吸った箇所は、白い斑点になるので目視しにくいハダニも、その斑点によって存在を確認することが出来ます。放置すると枯れてしまう可能性があるので、見つけた時は、葉水等で洗い落とすかハダニ専用の薬剤で駆除して下さい。

ハダニの駆除、予防方法|観葉植物を害虫から守る

アブラムシは、春から初夏の気温が上がる頃に発生しやすく、新芽につくことが多い2mm~4mmほどの害虫です。アブラムシは、植物の栄養を吸って寄生するため、アブラムシが発生すると弱ってしまいます。

また、アブラムシの排泄物によって、他の病原菌を招いてしまう可能性もあるため、発生間もなく数が少ないようであれば、ティッシュなどでつまんで取り除きましょう。

 

もし、大量に発生している時はアブラムシ専用の殺虫剤で駆除して下さい。カイガラムシは、3mmほどの害虫で白い綿毛のようなものが背中にあります。寄生した植物の汁を吸って生長し、成虫になると身体からワックスのようなものを出し体を守ります。

そのため、成虫になると殺虫剤がほどんど効きません。この害虫を見つけたときは、歯ブラシやハケなどで、こすり落として駆除して下さい。

アブラムシの駆除(薬剤以外)、予防、天敵は?

この他にも、屋外で育てる場合はナメクジやバッタ、ダンゴムシなどもオリヅルランにとっては害虫となります。これらの害虫は、葉っぱや根などを食害します。

とくに、ナメクジは大食漢で、株が小さかったり生長点を食害されたりすると、枯れてしまう可能性があるので注意が必要です。

 

 

まとめ

初心者にも育てやすいオリヅルラン。子株が垂れ下がるので吊り鉢に植え、部屋から吊り下げて飾ってもステキだと思います。

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