小さい葉の人気の観葉植物ワイヤープランツの育て方、特徴について紹介します。
観葉植物ワイヤープランツの特徴
タデ科ミューレンベッキア属、ニュージーランドが原産地。細い針金の様な茎に5mm程度の小さな丸い葉を無数に茂らせるツル性の植物です。
日本でも暖地では露地栽培でも越冬できる強さを持ちます。横や下へ垂れていく性質を生かして建物の壁面に這わせたり植栽の根元に一緒に植え込んでグランドカバーにしたりとその楽しみ方は様々です。
屋外でぐんぐん元気に育つこととワイヤーの呼び名でさも丈夫そうなイメージを抱きますが、実はダメージに弱い植物でもあります。観葉植物として元気に育てるためのキーワードは、温度と水の加減です。
100円ショップのワイヤープランツ
100円ショップで売られているワイヤープランツも手軽に購入でき、鉢を替えて楽しむことができます。
お店の蛍光灯下で管理されていたものを 突然外の外気や日光にさらすとその環境の変化に順応できずに枯れてしまうことも。お水のあげすぎに注意して、まずは明るいお部屋の窓辺で楽しんでみましょう。
観葉植物ワイヤープランツの育て方
日光・温度
鉢に植わったワイヤープランツは一年を通して日当たりの良い場所に置きます。真夏の直射日光や西日は強過ぎるため避けるようにします。春と秋は屋外で日光浴させると元気に育ちます。
寒さには比較的強いですが冬場は5_℃以上を保てる場所に置きましょう。とても寒暖の差に弱いので屋外←→屋内を移動する際には少しずつ極端な温度差がないように気をつけます。
地植えのものは0℃くらいまで耐えますが霜が当たらないようにします。葉が落ちて枯れたように見えても暖かくなるとまた新芽が芽吹きますので伸びすぎた茎を切り詰めるなどして越冬します。
水やり
ワイヤープランツは水分バランスが重要になってきます。過湿、乾燥どちらに偏ってもダメージが出ますので土の様子をよく観察して加減します。
鉢植えのものは 春、秋の過ごしやすい季節は成長スピードが速いため水分もよく吸収します。完全に土が乾く前に水をやります。葉が黄変したり、落ちる場合は水ぎれの可能性があります。その場合は枯れた葉や茎を切り戻し、すぐに水をあげます。
夏場は逆に蒸れると葉がポロポロと落ちるため、水をあげる間隔をあけて様子をみながら与えます。
冬場は暖房の空気などで乾燥しやすいですが土の水分は分散しにくいため、お水をあげるのは土が乾いてから。なるべく霧吹きで葉水をあげるなどして空中湿度を高めて様子をみます。
難しいようですが、すぐに葉に変化がでますのでワイヤープランツはとても分かりやすい植物ともいえます。
鉢植えにして、日光にあてる_ために外に置いておいたら一気に乾燥してパリパリに枯れてしまったとゆうこともありますので風通しの良い場所では水ぎれには特に注意しましょう。
地植えのものは自然の降雨と、晴れ間が続き乾燥が気になるときに水を補います。夏場は夕方涼しくなってから与えましょう。
土
市販の観葉植物用の土か 赤玉土5・腐葉土4・ピートモス1の排水性と保水性のバランスの良い土が適しています。
肥料
春~秋の成長期に様子をみながら与えます。ボリュームを出したい時など成長促進のために緩効性肥料か液肥をたします。
植え替え・植え付け・株分け
ワイヤープランツは成長スピードの早い植物です。鉢植えのものが旺盛に育っている場合、大抵根詰まりをおこしますので 4~10月に古い土と1/3程度の根を取り除きひとまわり大きな鉢に植え替えます。
上記の新しい土で空気を含ませるように棒で刺して植え付けます。ボリュームが出ているときは株分けといって 手で根をほぐし分けて分割して植えることもできます。
鉢に植えつけたらすぐにたっぷりと水をやり風通しの良い場所で管理します。
地植えの場合は4~6月暖かくなってきたころが最適です。茂らせたい方向を意識してポット苗を間隔をあけて植え付けます。購入する苗はなるべく室内で売られているものよりも ホームセンターや園芸店の屋外の売り場で売られているものを購入すると失敗が少ないかもしれません。
増やし方(水挿し・挿し木)
暖かい時期であればワイヤープランツは先端から数センチの長さにきった茎の下葉を取り除き 水にさしておくと数日で発根します。水は清潔なものを使うのみで、比較的すぐに発根しますのでとても生命力が旺盛であることがわかります。
そのまま水に挿してテーブルの上に飾ってみても可愛らしいですね。しっかりと発根したものは鉢上げといって土に植えることができます。
この発根させた芽を土に植え付けて増やす方法を挿し木といい、5~6月の成長期のはじめごろに行うとベストです。_新芽が伸びた茎を先端から数センチ切り、バーミキュライトやパーライトなどの無菌性で保水力のある用土に挿します。
しばらく発根するまで水をきらさないように管理します。その後しっかりと発根したものを鉢上げといって土に植え付けます。その後すぐに外に出さずに半日陰の明るい場所で水ぎれに注意しなから管理します。
水挿しして発根させた根も同様に、土に植えた途端に水分の吸収スピードが変わるため、鉢上げしたあと根が定着するまでが一番慎重に気をつけるポイントになります。うまく鉢上げに成功して根を張ってくれるととても嬉しいですね。
剪定
ボリュームが出すぎてしまった場合 適宜茎を切り詰めて形を整えます。冬を越して枝の途中の葉がなくなったら思い切って短く切り戻します。春になると切った先から脇芽が出てまた新しい葉が茂りますので心配いりません。
ワイヤープランツのアレンジ
ワイヤープランツの横または下に伸びる特徴をいかしてハンギング仕立てにすることができます。高い所から下に向かって垂れて伸びるワイヤープランツを部屋の窓際に吊るせば生き生きとした新鮮な空間になります。
高い場所はお水が切れやすいので水やりを忘れずに 霧吹きでこまめにあげると喜びます。
寄せ植え
ワイヤープランツと同じような水分バランスの植物と一緒に寄せ植えすることもできます。一概には言えませんが花苗は水分も頻繁に必要になりますからお花を引き立てるようにワイヤープランツで低い位置を茂らせてもバランスがいいです。
寄せ植えの注意点
寄せ植えした植物がすべてうまく成長するかは難しいところ。1種類だけ旺盛に育って他が弱ってしまったりするときは相性が悪いとゆうこともあります。そんなときは無理に一緒にしないで一度離して植えましょう。
まとめ
今ではほとんどの園芸店やホームセンターで購入できるようになったワイヤープランツ。小さな丸い葉が可愛らしいワイヤープランツはナチュラルなガーデニングにとても映えます。
それに加え丈夫なことから自分でお庭に植え込む方も多いのではないでしょうか。年間を通していつでも購入できるため 植え付けるタイミングを間違えると一気に枯れてしまったりと残念な結果になることも。
成功の鍵は温度変化を小さくすることと水を切らさないこと。寒さがあけて春の暖かくなってきたころ、もしくは真夏の暑さが和らいで過ごしやすくなってきたころが根の成長に最適な時期の目安です。
日本の四季に順応してもらう_ためには時期を選んで植え付けることが、植物にとって環境の変化のダメージを最小限にすることができます。そうしてひとたび根を張ると ぐんぐんのびて無数の葉がふっくらとボリュームを出していきます。
室内で育てる場合にも水ぎれに注意して 窓からの日差しを受ければワイヤーのような茎をぐんぐんのばしその生命力を発揮します。なによりも置かれた環境に左右されるワイヤープランツが元気に育つ部屋は、人にとっても心地のいい環境であるといえます。
そうして一年、春~冬を乗り切ったら水やりのリズムもつかむことができてきて いい意味であまり慎重ならずに放置することもできるようになります。気軽にワイヤープランツを暮らしに取りいれて、心地のいい環境作りをしてみませんか。