ストレリチアの育て方|種類、植え替え、水やりは?

スタイリッシュな人気の観葉植物ストレリチアの枯れない元気な育て方、特徴、種類について紹介します。

 

観葉植物ストレリチアの特徴

ゴクラクチョウカ(バショウ)科ストレリチア属のストレリチアの仲間は南アフリカの亜熱帯地方の4種が知られ、いづれも多肉質の根茎を持ち乾燥に強いです。バショウ科とは大きく分類するとバナナの仲間でもあり南国の植物といった雰囲気満載です。

葉は対生し、花は鳥のくちばしに似た白やオレンジの美しくエキゾチックな形をしています。樹高も大小様々で自生地では2メートルにもなり葉が大きく横に広がるものもあります。

 

日本ではオレンジ色の花をつけるレギネと白~淡い青色の花をつけるニコライなどが鉢物だけでなく切り花としても人気が高く、オーガスタと呼ばれるニコライは大きくダイナミックな樹形で人気があります。

花をつけるのは3~4年ほど一定の場所で管理して大きく育ったものになります。

それでも鉢に植わった観葉植物ですと開花は稀で、日照不足、土の栄養不足や根詰まりなどがあると咲きませんので花を咲かせることは環境次第となりとても貴重です。基本的には観葉植物として葉を楽しむための育て方をご紹介します。

 

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観葉植物ストレリチアの育て方

日光・温度・置く場所

ストレリチアはできるだけ日光にあてるようにします。とくに5月~9月は直射日光をさけて戸外で管理すると元気に育ちます。屋内でも風通しのよい日当たりのよい場所におきます。

観葉植物の中でも比較的順応性が高くある程度の耐陰性もあるのですが、元気に育てるためにはやはり日光は欠かせません。日照不足を起こすと葉がダランと下に下がってきたりツヤが悪くなります。

耐寒温度は3℃程度で寒さにも強いですが日本の真冬の寒さはこたえます。10℃を下回るようになってきたら室内の暖かい場所に移動して、ガラス越しの日光にあてるようにするとよいでしょう。

 

 

水やり

ストレリチアの根茎は水分をふくんでいて、乾燥には強いのですが過湿にとても弱いです。水をあげすぎると根腐れを起こします。

排水性の高い用土であれば春~夏にかけては土が乾いてからたっぷりと水をやり、保水性の高い粘土質のような用土の場合は土も乾燥しにくいので水やりの間隔もあけるようにします。秋からは徐々に水やりの回数をへらしていき乾いてから3日程度あけるくらいでもよいです。

ただし冬場は暖房などで空気が乾燥します。土が完全な水枯れを起こすとすぐ葉先が枯れたりダメージが出ますので土への水やりも忘れないようにしつつ、葉水などで空中湿度を上げるようにします。乾燥しすぎると葉が丸まってきますので葉水を与えましょう。

 

 

土はなるべく排水性の高い土が適しています。時々お店でストレリチアが粘土質で保水性の高い用土に植えられて売られていることがあります。環境に馴染むまで植え替えをする必要はないのですが、いづれ土を替えることをおすすめします。

その場合、市販の観葉植物用の土に3割ほど赤玉土と混ぜるか、赤玉土5・腐葉土2・パーライトもしくはバーミキュライト3で配合します。

 

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植え替え・植え付け

ストレリチアの根は太く根回りもよいために成長するとすぐに根詰まりを起こし、陶器の鉢などを割ってしまうほどです。また、土を入れ替えないでいると排水性が悪くなり根腐れをおこしますので土を替えるとゆう意味でも2年に一回程度植え替えをします。

かなりパンパンになっている根はなかなか容易に抜けませんので鉢と根の隙間に空間を作るように棒で刺し、木槌などで叩いて根を抜きます。なるべく太い主根は傷をつけないようにして、古い土と細い根を下方から1/3程度取り除きます。そして上記の土を根よりひとまわり大きな鉢にいれて植え付けます。

 

 

株分け

植え替え時に株を分けることができます。大きくボリュームのある株は中心部が通気性も悪くなりカイガラムシなどの発生の原因にもなります。

根元を多少崩して手でほぐし分け、別々の鉢に植え付けます。挿し木などで増やすことができないので株分けが一番簡単な増やし方になります。

 

 

病気・害虫

つきやすい害虫としてカイガラムシが挙げられます。一度カイガラムシがつくと繁殖しなかなか全てを取り除くことが難しくなります。カイガラムシは葉から養分を吸収して蜜状の排泄物をしますので葉や茎がベタベタしているときは拭き取るか、天気のよい日中に外で洗い流すとよいでしょう。

春先に予防的にカイガラムシに効く薬剤を散布することも有効です。

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ハイドロカルチャー(水耕栽培)

ストレリチアは水耕栽培用の苗として売られていることがあります。苗をハイドロボールと一緒にガラスベースに入れて水を腐らせないように加減して栽培します。

視界にほんの少しグリーンが欲しい時、土を使わないのでオフィスのデスクの上や食卓などにも置くこともできます。そのまま水耕栽培で大きくしていくことは難しいのですが、ハイドロボールで長期間維持できるので鑑賞目的であればおすすめの栽培方法です。

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100円ショップで売られているストレリチア

じつはストレリチアは100円ショップなどの苗売り場で売られていることがよくあります。オーガスタの苗なども100円で購入でき、毎年植え替えながらすこしづつ大きくしていくこともできます。

ピンとした張りのある元気な苗を見つけたら手軽に購入できて数年後にはおおきな株に成長するかもしれません。

 

 

ストレリチアの種類

 

ストレリチア・レギネ

出典:大きい観葉植物専門店ガーデントロピカ

ストレリチアレギネは別名ゴクラクチョウカとも呼ばれ美しい鳥のくちばしのようなオレンジ色の花を咲かせます。すっとまっすぐ上に伸びる茎の先端に葉をつけ葉が大きくなると重みで自然と曲線を描きます。

葉はオーガスタほどの大きさにはありませんが堅さがあり、スモーキーなグリーンであることが特徴です。スタイリッシュな樹形で場所もとらずそこまで高さも出ないことから中鉢クラスの観葉植物の中で人気が高く、新築祝いで選ばれることも多いです。

南国ムードもあることからカゴに入れてアジアンに飾ったり、スタイリッシュさを強調させたい時は深く長い角鉢などをカバーに選ぶとコーナー部分などでその存在感を発揮します。

 

 

ストレリチア・レギネ・ノンリーフ

出典:花樹有(かじゅある)

ストレリチア・レギネの葉が細く小さい品種です。ノンリーフとはいえ小さな葉が先端に付き直線的な茎が何本も立ち上がっている形状です。レギネよりスタイリッシュさが強調され、洗練されたイメージから展示会やモデルルームなどで使われることも多い品種です。

 

 

ストレリチア・ニコライ(オーガスタ)

出典:フラワーコーポレーション

ニコライはオーガスタと呼ばれ、そのダイナミックな大きな葉と優雅にしなる茎とでとても人気が高く、リゾート感があるのでホテルや店舗などでもよく利用されます。ひと鉢置くとオリエンタルな雰囲気になり葉が光を浴びるととても美しく芸術性すら感じられます。

小さな鉢でも年々すこしづつ大きな鉢に植え替えることによって株自体も大きくしていくことができるので、小さく買って大きく育てることもいいかもしれません。

観葉植物として育てているものですと花はほとんど咲くことはありません。もし奇跡的に花が咲いたら環境があっていると言え、とても嬉しくなりますね。

 

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まとめ

ストレリチアは現代の観葉植物の代表格にもなってきた、南国ムードのある芸術性の高い品種です。

またなんといっても鳥のように咲く鮮やかな色合いの花が美しく自然の作り出す造形美に感動させられます。切り花としても流通し、オーガスタの葉などと一緒にフラワーアレンジメントで使われることもあります。

観葉植物としても室内外で育てやすく、丈夫で年間をとおして美しい葉が楽しめます。まだまだこれからも観葉植物としての人気は衰えることなく流通し続けることでしょう。