シソ科で色鮮やかでエレガントな葉をもつコリウスは初夏~秋にかけて見頃になる葉色を鑑賞する植物です。
観葉植物コリウスの特徴
園芸店にいけば春~夏にかけて数多くのコリウスが売られています。花壇やハンギング、寄せ植えなどにも使われ、ガーデニングのアクセントとしても植栽材料に最適です。
葉が主役級の鮮やかさなのでお花などと寄せ植えをするよりはコリウスを中心にガーデンデザインをするとよく映えます。コリウスはアジア、アフリカ、太平洋諸島、オーストラリアなどの熱帯~亜熱帯に150種ほど自生する一年草または多年草です。
ガーデンコリウスとゆう名で一年草として販売されるコリウスブルメイには多くの品種があります。コリウスは6~10月に穂状の花が咲きます。花がさくと葉の色があせてきますので早めにつみとります。寒さに弱く、屋外管理のものですと冬の寒さに当たるとかれてしまいます。
暖かい自生地ではずっと葉姿を維持する多年草として扱われるのですが、日本のような寒暖の激しい四季のある気候、とくに冬越しが難しいため一年草とされています。このような植物はコリウスの他にも多々あります。
しかし冬期に暖かい場所で管理すると日本でも越冬させることができます。2年目以降、1年目と同様の鮮やかさを再現できるかとゆうと難しいのですが、株として維持して新芽を再生させたり挿し木などで増やして楽しむこともできます。
観葉植物コリウスの育て方
日光・温度・置く場所
日当たりの良い場所を好みます。真夏の直射日光は葉焼けの原因になりますので避けて管理します。ベストな場所は明るい半日陰の場所ですが、コリウスの葉の鮮やかさは陽の光をしっかりうけてこそのものです。地植えにする場合は光の当たり具合をよくみてから植え付けるようにしましょう。
鉢植えの場合はその都度移動ができるメリットがあります。耐寒温度は8度程度と寒さに弱く地植えのものは風や霜にあたり枯れてしまいます。鉢植えのものは気温が10度を下回るようになってきたら室内に取り込み、10度以上が保てる明るい場所で管理します。
水やり
コリウスはよく水分を吸収します。春と秋は鉢土の表面が乾く前に水を与えます。夏は乾燥を防ぐため、また高温時の蒸れによる根の損傷を防ぐために朝晩、気温が下がったらたっぷりと水を与えます。
乾燥して葉が下がったりしおれたりしているときは、鉢土に水をやるのみならず、腰水といって鉢の受け皿に水を張り鉢ごと沈め底面から水分を吸収させる方法もあります。こうすると早く回復します。
土
腐植質で保水性のある土を好みます。市販の草花用培養土か、赤玉土5・腐葉土5程度で混ぜ合わせます。
肥料
コリウスは肥料をあまり必要としません。逆に肥料が多すぎると葉色が退色する原因にもなります。痩せた土に植え付ける場合はしっかりと土をほり起こして腐葉土などを蒔き、元肥として株元に緩効性の肥料を施肥してもよいです。
植え替え・植え付け
地植えのものは冬期かれてしまうので植え替えの必要はありません。鉢植えで越冬させた多年草のものは植えてから2年程度経ち、根が鉢底から出ている場合は植え替えの目安になります。
その際は新しい用土でひとまわり大きな鉢に植え付けましょう。植え付け、植え替えともに5月~6月頃が適しています。
増やし方(挿し木)
コリウスは挿し芽で増やすことができます。しっかり気温があがった春頃、花の咲いていない若い芽を10cmくらいに切り、下葉を取り除いて水をはったグラスなどに切り口をつけて水あげします。
その後、無菌性の赤玉土などに挿して用土が乾燥しないように時々霧吹きで水を与えながら明るい場所で管理します。気温が高い時期であれば挿して2週間くらいで根がでます。根がでたら鉢土に植え付けます。
いきなり地植えにしてしまうと外の環境に順応できない可能性がありますので、始めは小さめのポットなどに植え付けることをおすすめします。
摘芯
草丈が伸びてきて、本葉が10枚くらいになったら、頂点の芽を切り落とすか、摘み取ります。そうすると下の方から脇芽が伸びてきてボリュームがでます。その作業を繰り返すとバランスよくまとまった株に仕上がります。
コリウスのアレンジ
綺麗な葉色のコリウスが手に入ったら寄せ植えにチャレンジしてみましょう。まずは植え込む鉢を決めます。鉢によってずいぶんとイメージが変わります。丸い素焼きの鉢でしたら洋風に仕上がり、玄関などに置くと人目をひくアクセントになります。
まずはコリウスを中心に植えるか、別の植物をメインにするかを決めます。メインが決まったらメインを引き立てるようにしてポットのまま配置して試し置きします。位置が決まったらポットから抜き植え付けていきます。
この時注意することはポットから抜いた根鉢をなるべく崩さないようにします。定期的に摘芯してこんもりボリュームを出しましょう。多彩なコリウスは葉色違いのコリウスだけで寄せ植えにしても素敵なミニチュアコリウスガーデンが出来上がります。
コリウスの病気・害虫
ヨトウムシ
とくに思い当たる原因もなく急に弱ってきたとゆう場合はネキリムシやヨトウムシが考えられます。蛾やコガネムシの幼虫で土の中に潜み、夜になると地上に出てきて葉や茎を食害します。
根を食べた場合は気づきにくく、株が急に弱る原因になります。株周りに土の穴や糞のようなものがあれば軽くその辺りを掘り返して取り除きましょう。
ナメクジ
葉や新芽など、食べられる場所であればどこでも食害します。夜間に屋外で活動しているナメクジは昼間は鉢下などにひそんでいることが多いので、もしキラキラと光るナメクジが通った跡を発見したら鉢底などをさがしてみてください。市販のナメクジに効く薬剤なども売られています。
コリウスの種類
ブルメイ
原産地:ジャワ島
多くの品種があり葉の広いものや細いものフリンジしたものなどがあります。
プミルス
出典:先代さるく
原産地:スリランカ
コリウスの中でも代表的な品種です。小葉がつき茎を横に伸ばして成長します。
レッドアイズ
出典:今日は好天・・・園芸日和
黄緑色の葉に赤い斑が入ります。
ジグザグ
赤い葉と縁の緑色のコントラスト、および葉縁の波打ちが美しい品種になります。コリウスの品種は毎年交配され違った色合いのものが数多く生産されます。コリウスといったらこれといった定番品種はあまり挙げられないのですが、上記は一部になります。