アロエの育て方|植え替え、増やし方は?

美容や傷、その他にも様々な効果がある人気観葉植物アロエ。アロエの育て方、特徴について紹介します。

 

観葉植物アロエの特徴

ツルボラン科(ユリ科)アロエ属のアロエは世界に300~400種あり、その大部分はアフリカ大陸およびマダガスカル島にあります。多年草の多肉植物で原生地では高さ20mに及ぶ巨大なものから高さ10cmくらいの小さなものまで形状も様々です。

アロエは今では知らない人はいないくらい広まり、観葉に仕立てたり薬用にしたり、食用にしたり用途も様々です。基本的にどのアロエ属も水分をたっぷり含んだ多肉質なトゲのある太い葉茎が根元から放射状に広がっています。

 

医者いらず

そして強靭な性質を持ちます。その昔アロエをやけどの手当てにアロエを貼った記憶はないでしょうか。明治時代に渡来して以来「医者いらず」の名で親しまれ薬用に使われることもありました。

アロエには消炎効果があり、葉の中のゼリー状の葉肉を患部に貼ると痛みや熱を和らげると言われています。しかしながら現代では雑菌の心配もありそのような処置をすることも少なくなりました。

 

日本で園芸用に広く出回るのが、キダチアロエ(アロエ・アルボレセンス)、アロエベラ、ケープアロエです。主にこの3種は園芸種として出回ったり医薬品、化粧品、食用へと加工されています。

今回はその中でも日本の気候に馴染みやすいキダチアロエの育て方をご紹介します。といっても難しいことは特になく、ポイントは日光と温度に注意することくらいです。

 

原産地

キダチアロエ(アロエ・アルボレセンス)の原産国は南アフリカ(アフリカサバナ気候区)です。

古い葉が落ちた茎が木質化し、原生地では3~4mにもなる大型の多肉植物でその葉は水分を多く含み多汁です。大きくなった株は2月頃花茎が突出し、先端が緑色を帯びた赤色の花をたくさんつけます。

ともかくあまり構わないほうが元気に育ち環境に適応していく姿はアロエ本来の生命力を感心するところです。

 

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アロエの肌への美容効果

アロエは様々な美容効果から多くの化粧美容品に応用されています。例えば殺菌・抗炎症作用からニキビの予防、できてしまったニキビもひどくなるのを防ぐ効果があるようです。

また、高い保湿成分から化粧水、ハンドクリームやボディクリームに使われたり、アトピー性皮膚炎や乾燥肌にも良いされています。アロエの葉肉に含まれる粘りのあるゼリー状の部分に殺菌、抗炎症、保湿効果があるので昔から重宝されてきたこともうなずけます。

また肉厚なアロエを食用に加工することもでき、ヨーグルトやジュースに使われます。しかしキダチアロエなどは苦味がありますので、アロエベラなど苦味が少ないものが生食にむいているようです。

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観葉植物アロエの育て方

日光・温度・置く場所

年間をとおして日当たりの良い場所に置きます。健康に育てるためには屋外が適していますが、屋内でも日当たりの良い縁側やベランダなどが適しています。日当たりが悪いと葉に張りがなくなり下がってきます。

真夏の直射日光にも耐えますが、鉢に植わったアロエの場合、真夏の屋外では雨に当てないようにしないと蒸れの原因になったり葉肉の水分が高騰して弱る原因になります。

反対に冬は葉肉が凍結したり霜に当たると弱るので、軒下や5℃以下にならない場所に移動すると良いです。

 

 

水やり

葉にたっぷりと水をふくんでいますので、水やりをしなかったからといってすぐに枯死するものではありません。むしろあまり世話を焼かずに乾いている状態が数日続いたら与えるくらいがちょうどいいです。

葉がしわっとしてきたり張りがなくなったときは水分不足のひとつの目安になります。アロエは高温多湿をきらいますので、真夏は水をほとんど与えないか、与えるとしても夕方暑さが和らいだころに与えます。冬場も水やりを控えて乾燥気味に保ち越冬します。

屋外で管理する場合は梅雨時期のような長雨に当てないように注意する以外は自然の降雨と日光でぐんぐんと成長します。

 

 

土はとくに選びません。排水性の高い、市販の多肉植物用の土か赤玉土5・腐葉土3・川砂2程度配合します。赤玉土のかわりに鹿沼土を使ってもよいです。

 

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肥料

元気に育てる一番の肥料は日光です。もし小さい株を大きくしたいときは冬場を除いて3~4ヶ月に一回緩効性固形肥料または油かすを与えます。

 

 

植え替え・植え付け

苗の植え付けはその後の成長も考えて春先が適しています。植え替えは春か秋、過ごしやすい季節に行いましょう。アロエは蒸れや過湿が苦手です。土は長期間置いておくと排水性が悪くなり酸素を根に取り込みにくくなります。

そのため株が間延びしたり不恰好になるので、根が鉢いっぱいに広がっているようであれば年に一回程度植え替えをおすすめします。

古い土を取り除き、取り出した根よりもひと回り大きな鉢に空気を含ませるように棒で挿しながら土を入れていきます。植え替えて1週間程度お水をあげずに枯渇状態にした後水を加えていきます。

 

 

増やし方(挿し木)

挿し木で増やすことができます。5~6月に増えて大きくなった株の木質化した茎を切り取るか、脇からでてきた子株を使います。茎は2~5センチほど残し、葉をつけた状態で切り落とします。その後切り口をしっかり乾燥させます。

時期によっては数日間~1週間程度おいたほうが良い場合もあります。そうすることによって挿した後の発根がスムーズにいきます。なるべく枯渇状態にした後上記(土・の項目)で紹介した排水性の高い土を鉢に入れ、切り苗を挿します。

 

その後も水やりは我慢です。葉がグリーンで具合が悪くないようであればそのまま1週間~10日程度様子をみます。そのくらいアロエには保湿力、生命力があり簡単には枯れない所以です。

自力で少し発根してきたころに補助的に水を与えていきます。発根したかどうかの目安は株の根元がグラグラしなくなってきた頃です。そうして発根に成功すればあとは風通しのよい日当たりの良い場所に置くだけです。

屋外であれば雨が長期間当たるような場所をさけて乾燥気味に管理しましょう。

 

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病気・害虫

アロエに直接付き葉の汁をすうような害虫はつきにくいです。

 

 

 

インテリアとしてのアロエ

最近ではアロエは立派なインテリアグリーンとしても異彩をはなっています。

ひと昔前の実用的に重宝されていた時代とはまた違った楽しみ方でもあるのですが、その生命力が発揮される前に日照不足や室内の換気が良くない部屋でディスプレイとして飾られ続けた結果、根腐れを起こして無残な姿になってしまうこともあります。

 

アロエの中には市場に出回りにくい希少価値の高い品種もあり、せっかくかっこいいアロエを手に入れたのに枯らせてしまってはもったいないですね。室内であればなるべく日当たりのいい風通しのよい窓際などでお水のやりすぎに注意して管理しましょう。

その環境で一年、過ごせるかどうか。弱っていくようなら環境の改善が必要です。現状維持なのかぐんぐん成長しているのか観察しながらインテリアとしても楽しんでいけたらそれが一番理想的ですね。

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まとめ

あまり世話を焼かなくても置く環境さえ合えばじっくりと時間をかけて成長するアロエ。医者いらずの呼び名でその昔は一家に一鉢あったのが、現代ではその効能よりも雑菌による炎症や汁によるかぶれなどデメリットの方が心配され、家庭では安易に用いられることが少なくなってきました。

しかしそうして現代人は自然からの恩恵をうけにくくなっているとも言えます。良いかどうかは自分で判断するくらいの自負をもって生きなさいと堂々と自力でたくましく生きるアロエに教わるような気もします。

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