ソテツの育て方|種類、植え替え、特徴は?

ソテツの育て方、種類、特徴について紹介します。

 

観葉植物ソテツの特徴

  • 学名:Cycas revoluta
  • ソテツ科・ソテツ属
  • 原産地:日本・中国南部

 

ソテツってどんな植物?

ソテツは、ソテツ科の常緑低木になります。雌と雄はそれぞれの株で、1本の幹から大きな葉がどんどん出てきます。またとても成長が遅い植物でもあります。イチョウなどと同じように1億年以上前から存在している大変に古い植物です。

ソテツは「蘇鉄」と書きます。枯れかかったとき、「鉄を打ち込むと蘇る」という言い伝えがあり、「蘇鉄」という名前はそこからきています。高さは3~5mくらいで8m以上になることもあります。

10年に1度くらいで開花すると言われています。時期は6月から7月頃です。花言葉は「雄々しい」。海辺の岩場などでどっしりと構え、強風にも耐え、堂々たる姿のためこの花言葉がつけられたと言われています。

 

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太古の昔からあるソテツの歴史

沖縄や鹿児島に自生していたソテツが、庭の植栽として利用された記録は、室町時代ころになります。1400年代の前半には、南から京都への流通ルートが確立され、珍しい樹木が非常に愛されていました。

江戸時代には南国の珍しい植物は珍重されていきました。そのため貴重なソテツを庭に植えることが財力のあるアピールとしてステイタスになっていきました。お金持ちの象徴として、武士たちから人気が高かったそうです。

 

 

観葉植物ソテツの種類

ソテツは、原産地の日本や中国を始め、オーストラリア、インドネシアなど広い範囲で、乾燥した暖かい地域に120種類程が自生しています。ソテツは、「生きた化石」といわれ、とても古い植物のため、多くの品種が希少種として取り扱われています。

 

オニソテツ

出典:Bizarre Plants

ザミア科・オニソテツ属。ザミア科ですが、ソテツの仲間です。中でも、ウッドオニソテツという品種は、世界に数本、そのうち日本に1本だけある最も稀少な品種です。

 

 

セラトザミアヒルダエ

セラトザミアヒルダエはメキシコのみに自生しています。現在はごくわずかしか確認できていない品種です。

 

 

マイクロサイカスカロコマ

マイクロサイカスカロコマはキューバの西にのみに自生しています。他と同じように希少品種です。

 

 

観葉植物ソテツの育て方

ソテツは明るい場所が大好きで、寒さには弱い植物です。生命欲は非常に強い植物なので初心者さんも安心です。

 

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置く場所・日光

日当たり、風通しがよく、乾燥した場所がベストです。風通しが悪く、湿った環境だと弱りやすく、根腐れを起こすことがあります。また、日当たりが良くないと葉が極端に伸びてしまいます。

鉢植えの場合もよく日の当たる場所を選んで育てるようにしましょう。暖かい時期は室内よりは屋外が好ましいです。潮風などに丈夫です。暖かい地方の植物ですので、寒さには弱く冬場は防寒が必要です。鉢植えの場合は霜や寒風のあたらない場所に置くのが好ましいです。

 

 

冬場の防寒方法

ソテツは寒さには強くありません。冬が厳しい地域では防寒が必要になってきます。一番簡単な方法は古い下の方の葉を1/3ほど取り除いて、幹をワラなどで包み、葉をロープなどで束ねます。

葉をロープで束ねておくだけでも防寒になります。 完全に寒さを防ぐ場合は先端の新芽の部分を残して、葉を全部切り落としてからワラで全体をくるむ方法もあり、葉を残す方法より更に寒さに耐えられるようになります。

 

 

水やり

鉢植えの場合は、土が完全に乾いてから、水をたっぷりあげてください。特に冬は休眠期のため土の乾燥に時間がかかります。必ず土の様子を見ながら水やりを行なってください。

 

 

適した用土

地植えの場合、植えこむ10日ほど前に土を掘りあげておき半分ほど腐葉土を混ぜ込んでおきます。

鉢植えの場合は、観葉植物用の土を利用したり、赤玉土の小粒を5:腐葉土3:パーライト2の割合で混ぜた土、または、赤玉土5:腐葉土5に混ぜたものが良いです。水はけがきになる場合は川砂を混ぜることもあります。

 

 

タネから育てる

ソテツは大きなタネが実ります。成長が非常にゆっくりな植物のため時間はかかりますが、タネから発芽させれば愛着もひとしおです。

花が終わった10月頃にタネができます。タネを採取したらすぐ小粒の赤玉土へ浅く植えます。霧吹きや水やりで乾燥しないよう土を湿らせ、直射日光を避け日陰で管理していきます。

早いと2、3ヶ月ほど、半年ほどかかる場合もありますが発芽したら明るい場所へ移します。土が乾燥しないよう注意しながら、1年ほどかけて鉢植えにできるように育てていきます。その間、必要であれば一回り大きい鉢への植え替えなどを行なってください。

 

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増やし方(株分け)

大きくなったソテツの株から不定芽という芽がでることがあります。この芽が大きくなったら、5月から9月に切り離し株分けを行います。分けた株は水はけの良い土に移し発根を待ちます。

 

 

植え替え

鉢植えの場合、株をそっと抜き、中の古い土を落とします。用土は観葉植物用の土、または適した用土を選びましょう。

水はけの良いところが好きなソテツは、あまり大きすぎるものに植え替えてしまうと、土の容量が多くなりその分水分を含んでしまうので根腐れしやすくなるので注意してください。

観葉植物の『植え替え』のコツ|土、時期は?

 

害虫・病気

ソテツは病気や害虫に強くあまり心配はありません。しかしやはり植物なのでトラブルはありますので、困った時のメンテナンスをご紹介します。

特筆すべき害虫などはありませんが、カイガラムシなどには注意してください。葉がベタベタし、葉や幹に白っぽい点々、ふわふわした塊があるのはカイガラムシです。見つけたらすぐに洗い流し、薬剤で駆除しましょう。歯ブラシで擦り取るのも有効です。

カイガラムシの駆除、予防方法|成虫になったら注意

 

また、葉の先端や周辺が茶色くなり、小さな黒点が出てきたら「ペスタロチア病」という感染症の一種の可能性があります。胞子が飛部ので、周りの植物にも伝染してしまいますので十分注意が必要です。毎日のメンテナンスの際、枯れた葉を取り除き、風通しを良くしておきましょう。

あとはジメジメとした環境が苦手なので、水のやりすぎなどで根腐れをおこさないように注意しましょう。

 

 

実には毒?

ソテツの実はそのまま食べてしまうと、嘔吐や呼吸麻痺などの症状が起きることがあるので十分に注意が必要です。

ソテツは、有毒なサイカシンという毒を持っています。サイカシンは、食べてしまうと体内でホルムアルデヒドに変化して急性中毒症状を起こします。小さい子供やペットのいる家庭では十分注意して栽培してください。

 

 

素敵な飾り方

力強い印象のソテツはインテリアグリーンとして人気があります。原色カラーの鉢に飾るのも素敵です。小さな苗の時などお部屋のワンポイントとして飾ってみてください。

小さな苗は、排水性の良い土を使って盆栽風に仕立てても素敵です。必ず明るく風通しの良い環境においてください。植物に優しいテラコッタに植えると南国のリゾートのような印象になります。

テラコッタは屋外でも利用できるので、通年に適した鉢植えになります。ブーゲンビレアなどと合わせて並べると、より南国のリゾートのような雰囲気になり明るくなります。

 

ザミアは古くから愛されている親しみやすい観葉植物です。大変丈夫なので手入れも簡単なので、初心者の方も挑戦しやすいと思います。楽しく育てて、おしゃれに飾って楽しんでみてください。